越谷市で税理士をお探しなら

越谷市の税理士 佐々税理士事務所

〒343-0834 埼玉県越谷市蒲生愛宕町6-77

アクセス
東武伊勢崎線
新田駅から徒歩15分 

お気軽にお問い合わせください

048-989-3478

当事務所が10年以上続いている理由は何だろうか?(令和4年3月)

事務所を開設して10年程度が過ぎたので、どうにかこうにか継続できている理由を自分なりに考えてみました。

・理由① まず何はもとより多くのお客様に継続・発展していただけたからか?

 これに尽きると言ってもいいかもしれませんね。税理士の仕事はお客様と二人三脚の仕事なので、お客様の継続・発展が何よりも大事であります。事業の継続・発展の多くはお客様である経営者の腕にかかっているので、その意味で他力本願なところもあるのですが、少しなりとも私の言葉等が役に立っているのだとしたら、嬉しいことですよね。一隅を照らす。そんな言葉が税理士のような地味な仕事には一番似合いますね。

・理由② お客様とウィンウィンの関係を構築できたからか?

 お客様はコスト以上の利益を感じられない場合、いなくなってしまうのが普通だとしたら、お客様がどうにかお金を払ってくれるのは、それなりの意味があると思っていただけているからなのでしょう。その意味は、どこにあるのか?それを私自身が特定することは困難ですが、何かを認めてくれているとしたら、こんなうれしいことはありません。サンクス ア ロットです。

・理由③ 税理士である佐々が近いからか?

 当事務所は良くも悪くも小規模事務所なので、税理士佐々が直接お話させていただいています。従いまして、当事務所の悩みは大きくすることではなくて、いかに大きくしないかであるとも言えます。一般の経営論と違うかもしれないのですが、税理士は属人的な仕事だと思っています。税理士は自分の人生の全てを掛けて言葉は発するべきだと思っています。その意味で、当事務所は私で始まり、私で終わります。これが税理士の正しい姿だと信じています。子供に継がせるために税理士試験に免除科目を設けたりするのは馬鹿の極みだと思います。税理士という資格を冒涜する何物でもありません。

・理由④ 本気で儲けて欲しいと思っているからか?

 私は負けるのが嫌いです。大勝する必要はないですが、まあ自分が関わっている分野で完敗するのは嫌ですね。とりあえず今はお金儲けに関する仕事をしているので、最低限で儲かっていない状態は許せません。それは自分でもお客様でもです。従いまして、儲かっていないお客様には容赦なくその理由を問い詰めます。儲かっていない理由を把握してもらうことで、次の手を考えてもらいたいからです。考えない経営者は敗北して去るのみです。人生は戦いの側面がどうしてもありますよね。

・理由⑤ 仕事が早いからか?

 私が責任持ってやっているので、部下の仕事を上司が確認して等の無駄な時間がありません。何事も私が即断即決します。従いまして、お客様の悩みは電光石火で解決します。

・理由⑥ 料金が明朗だからか?

 当事務所は作業分のみ報酬をいただく姿勢を貫いています。ある意味、私はほとんどの時間をこの仕事のために勉強していると言ってもいいですが、お客様に請求するのは、私が作業をしている時間分だけなので、本当にお得です。また、当事務所はお客様からの報酬のみで成り立たせています。保険会社から保険契約の手数料をいただいたり、不動産会社から紹介料をもらったりしていません。そういう税理士が心底から責任を持てないことは請け負っていません。お客様でそういうニーズがあった場合には、外部の信頼できる業者様を紹介していますが、そこでも一切紹介料をいただいていません。

・理由⑦ 実はお客様が税理士は誰でも同じと思い料金の安い税理士を選んだけだからか?

 トホホ。ガビーン。グララーガー。昭和の擬音語を連発してしまいました。まあ、それならそれで良し。人生、生きてるだけで儲けもんです。しかし、グララーガーって何だったかな?教科書で見たような。

瑠璃色の地球(令和4年3月)

ラジオから松田聖子さんの「瑠璃色の地球」が流れてきました。

なんだかそれだけで涙が出そうになりました。

みんな仲良くしましょうよ。

せっかく同じ時代を生きているのですから。

それだけで奇跡じゃあ~りませんか。

殺し合いは止めましょうよ。

お願いしますよ。

武力(令和4年3月)

ロシアがウクライナに侵攻している。

何故このようなことが起こってしまうのか?

国がそれぞれの問題を抱えているのと同様、人間個人個人もそれぞれの問題を抱えいている。個人の場合、何か不都合なことがあったからと言って周囲の人々を武力で殺害したときは、刑法が適用されるであろう。国も個人の集合体なのであるから、たとえ不都合が生じた場合でも、やはり武力で人を殺害してはいけないだろう。

武力を用いて良い場合は、悪が武力で支配を試みるような場合にそれを防御し鎮圧する場合等のみではなかろうか。

そう考えると、世界で世界警察のような組織のみが武力の保有をできるようにすべきではなかろうか。

ただ、そのような考えは各国の政治中枢を担っている既得権益層には受け入れられないだろう。

ということは、世界平和を実現できないのは各国エリート層の怠慢ということになるのだろうか?

もしそうであるのなら、エリートの方々に自分がエリートたるゆえんを自問自答していただきたいものである。

世界政治で一番大事なのは人類が最長に地球上に存続することにあるとすれば、世界平和はたぶん最重要課題であり、それに背を向けていて、政治家と言えるのであろうか。目の前の簡単なことだけを行っているのであれば、それはただの一般大衆である。大衆迎合政治で世界平和を推進することはできまい。物事は世界単位で動いている。政策も世界単位で考えなければ一番良さそうなものが見つけられまい。世界政策を上位に位置付け、各国がそれに従いながら、各国の政策を決定しいくような構造にしなければ、争いが増えていくのは目に見えている。

ただ、その世界警察が悪に支配された場合のことを考えると、人類の歴史は短くなる可能性も否定できない。最良の方法は悪の排除であろうが、悪は誰の心にも潜在するので、結局は人間は戦争から逃れられないということなのかもしれない。人生そのものが何らかの戦いである以上、戦争もその延長戦でしかないのかもしれない。

しかし、全ての人には愛する人があり、その人を愛する人もいる。だからよっぽどのことがない限り、人を殺してはいけないと思う。だが、愛する人が殺されそうなら、人を殺してしまうかもしれない。愛は戦争を止めるかもしれないが、生むかもしれない。

結局は、個人がそれぞれ「人を殺さない」ことを心に決めることでしか、世界平和は来ないのかもしれない。

GAFA(令和2年5月)

GAFAは今回の危機でまた強くなりそうだ。

凄いですね。

私が大学生の頃、新し物好きの同級生の部屋で、止まりそうになりながら表示される画面を見ながら、「すげー。これがインターネットか」と感嘆の声を上げていたのを懐かしく思い出します。あれから25年ぐらいで社会の様相はがらりと変わってしまいました。

私などは古い人間なので、好きな人は肉眼で視覚していたいのですが、今は、画像でも十分なのかもしれません。

時代は変わる。いかに上手に時代と付き合うか。自分の心と対話しながら許せる範囲で付き合っていきたいものです。

どっぷり時代につかり過ぎると、思考が停止して、自分の心を見失う危険がありそうです。注意したいです。

無私の精神(令和2年5月)

100年企業になるには無私の精神が必要だという文章を見た。

100年企業になるには無私の精神が必要か?

無私の精神などは天才の領域であると思われます。

無私の精神など簡単に獲得できるものではありません。

では、企業が続くには何が必要か?

適度な売上と適正な利益です。

それを獲得するために、世間を観察し、数値を確認し、思考し、行動したかどうかです。

それを毎日していれば継続はできると思います。

思考過程で優先順位を間違えなければですが。

無私の精神を獲得したと豪語している輩ほど、危険な人はありません。

無私の精神を志向している人は、静かに己と日々闘っているものです。

豊かな時代(令和2年5月)

ある学者の方が、「富岡日記」を読むと、それが書かれた時代に比べると、今の我々はどれだけ豊かな時代を生きているかが分かると書かれていた。

ふと思うのは、世界を見渡すと、至る所にその「富岡日記」時代は溢れているのではないかということである。

かつては、貧しさを押し付けられる側だった日本が、今は押し付ける側に回っただけなのではないかという危惧。

これが生き抜くための掟だというなら、なんと生きるとは厳しいことか。

今も昔も人は戦い続けているだけだ。

豊かさのために。

そういう現実とどういう形で精神に折り合いをつけるかが、人生なのだろう。

精神に偏れば肉体は滅び、肉体に偏れば精神は滅びる。

そして思案していたら、あっという間に、肉体も精神も、豊かさと言う名の欲望の渦に引きずり込まれてしまう。

パチンコ店名公表(令和2年4月)

営業を継続しているパチンコ店名を公表しているそうだ。

賭けマージャンはダメ。

パチンコや競馬や宝くじはオッケー。

その線引きは何だろう。

その方が余程興味深い。

嘆息(令和2年4月)

薬を作っている人。

その薬を作っている会社の株の値上がりを目論んでいる人。

同じ人でも、全く違う内面を持つのではあるまいか。

同じ仮面の下に、如何に多彩な風景が織られているかを想像するだけでも、人は一筋縄ではいかないと嘆息が漏れるではないか。

ジャック アタリ氏(令和2年4月)

先日、ジャック アタリ氏がテレビで話をしていた。

興味深い話をいくつもしていたが、特におもしろかったのが、テクノロジーの進化により、国家という単位は今よりも小規模化していき、ナショナリズムが強まるというということに強い懸念を表明していたことである。

私は元来夢想主義から抜け出せないので、世界の言語は統一の方向に進み、世界政府が再分配するシステムに移行していくのではないかと考えているのであるが、アタリ氏はその一元化の方向は一つの選択肢としつつも、上述のような細分化への方向性も提示されていた。

確かにスマホで同時通訳ができる時代が来ることを考えると、言語を統一する必要性は薄くなる。そうすると新しい言語まで生まれると彼は言っていたが、これは、どうだろうか。

ただ、人は過去で生きている。言葉を守るとは過去を守ることになる。そうなるとよっぽどのことがなければ、自国語を捨てることはなさそうだ。どこかで自国語に郷愁の念を抱いていることは疑いない。それが、保守主義を強める方向に向かうかどうか。

あと、人を機械化して永遠の命を手にするという方向にテクノロジーは進むようだが、人は機械になった瞬間死ぬと言っていた。それは同感だ。人は人のことが分かっていないのに、人に機械を近づけるという矛盾に何故気が付かないのだろう。いや、気が付かないフリをしているのだろう。何故ならお金になるから。又は単なる遊び感覚で。そういった軽はずみが大きな過ちを生んできた過去を何故に反省しないのか。

そういえば、日本は孤立化するとも明言していました。なるほどですね。

最後に、上場企業は多くのステークホルダーが存在するが故に、短期の視点に重点が置かれるが、企業の存在意義を考えれば長期の視点が大事だと指摘したうえで、その理想形はファミリー企業だと言っていた。これも同感でした。ファミリー企業は経営者次第で過度な資本主義精神の抑制弁になるのではなかろうか?しかしこれも哲人政治のジレンマに陥ることになるのかもしれない。

9月入学への移行(令和2年4月)

政治については、勝ち負けの話が多いのであまり興味ないのですが、教育については、大事に思っているところがあります。

9月入学への移行は、現状を考えると、直感的に、悪くない選択のように感じます。

いやむしろ、国際的なスタンダードに移しつつ、今の受験生達の気持ちを少しは和らげることができる妙案のように思います。

ある意味、学問の分野が一番大事なので、こう決定すれば、全体として9月までにどうにか鎮静化できればという、気持ちの余裕が生まれ、社会全体に良い影響が生じる効果も期待できそうです。

ステイホーム(令和2年4月)

ステイホームという言葉が流行っている。

これについて、私がどう考えるかはシンプルである。

どうも現状、日本の医療はこれ以上の患者増に耐えられないようである。

そうであるならば、お医者さんへの配慮のため、自分の命のため、できるだけお医者さんの世話になりたくないなと。

では、できる限り、接触は避けようと。

自由の制限だとか、医療が脆弱だとか、小難しいことや、今更言っても仕方ないことは、インテリや政治家に任せて、僕ら一般大衆はただ、独立自尊だけを考えればいいのかと思います。

国の世話にできるだけならない、自分の命は自分で守る。

まあ、それでもなっちゃったら、仕方ないけどお世話になりましょう。

それぐらいは、許してくれるでしょうし、それを許してくれなら、国なんて不要です。

事業に関して言えば、飲食業、観光業等でダメージが大きいなら、マスク売る、デリバリーする、漁師になる、コーヒー売る、何でもする、要は他で金を稼ぐしかない。僕たち大衆は、いつの時代もそうやって生きてきたはずであり、そうするしか道はないのです。ある意味、僕たちは何でもできますし、いつでも儲かっている分野はあります。今なら、宅配、持ち帰り、運送、ネット通販、本販売、盆栽、ネット配信、ユーチューバー、ペット販売、ネット見合い、ネット面接などなど。頑張って生き抜きましょう。

あいさつ(令和2年4月)

あいさつが軽んじられる世の中になっているようだ。

あいさつは軽んじられるべきものなのだろうか?

人と人との出会いはあいさつから始まると言っていい。あいさつを送る側は相手にただ、「こんにちは」という言葉を送っているだけなのであろうか?言葉は音だけの意味合いしかないのであろうか?

私は言葉には心が宿っていると考える。「こんにちは」という言葉をかけてくれる人の心もまた「こんにちは」と私の心に語りかけていると思っている。

ルイ・アームストロングの有名な歌にも、あいさつは愛していると言う意味を含んでいるといった歌詞があったように記憶している。

あいさつを軽んじている人は、その相手を軽んじていると考えられても仕方ないと思われる。

困難(令和2年4月)

本当に困難な時間が到来してしまいました。

日常が愛おしい。

日常の心が愛おしい。

一日も早く日常が戻ることを祈るばかりです。

 

岡江久美子さんを悼む(令和2年4月)

岡江久美子さんが亡くなられたそうです。

テレビでたまに拝見していたので、なんだか他人ではないような感覚にとらわれます。

表情が伴わない死は数字でしか感じられないのに、表情が伴う死は人間がいなくなるという寂寞感を呼び起こすようです。これではいけない。どの死についても、人間がいなくなるという寂しさを感じる感受性が欲しいものです。それが自分に備わっていないと思うと、人格の欠落を思わないわけにはいきません。

人が一人死ぬということは、大変なことです。その一人は自分であってもおかしくなかった。そう考えると、なんだか寂しくやるせない気持ちになります。

この難局をどうすればいいのでしょうか。神に祈るしかない気持ちになります。どうか、連休明けから日常の生活を少しずつでも取り戻せますように。人と人とが普通に笑顔で語り合えますように。何卒、人類をお助け下さい。お願いします。

ご冥福をお祈り申し上げます。

キャッシュ イズ キング(令和2年4月)

永守重信日本電産CEOが先日言っていた言葉です。

このような事態になると、平時に比べてキャッシュの価値は何十倍にもなると。確かに、このように売上の急減が見込まれる場面では、どれだけ厚めに手元資金を確保できるかが事業継続に重要になります。

平時にはモノ言う株主という方々は、キャッシュを多額に持ち過ぎなので、配当に回せなどと言っていましたが、では、その方々は今、何を言っているのか。たぶん、株を手放して、高見の見物をしていることでしょう。そして、しばらく沈黙して、景気が良くなったら、またモノを言うのでしょう。

結局、何が正しい経営かは、誰にも分らないということです。みんな自分に都合の良いように適当なことを言っている。

であるのであれば、結局、その会社の経営に誰が真の責任を取る覚悟があるのかが大事になってくるのかもしれません。

原田直次郎の絵(令和2年4月)

原田直次郎という画家の絵と遭遇した。

どうやったらこんな絵が描けるのだろうか?

絵心がない私には、その才能に恵まれた人々が途轍もなく羨ましく思われる。

人はそれぞれ違ったことを考えているように、違った風景を見ていることを痛感する。

生まれ持っての眼球の差なのか、生まれた後の経験の差なのか。

たとえ才能に恵まれなかったとしても、世界をよく見ようと努めることは、必要なのかもしれない。

志村けん氏を悼む(令和2年3月)

志村けん氏が先日亡くなりました。

8時だよ全員集合は、父親のテレビ支配により、見ることが叶わないままでしたが、ひげダンスは拝見したことがありました。

その後もあまり接点はなかったのですが、何となく馬鹿の代表のように感じていました。

しかも、本当の馬鹿ではありません。馬鹿の仮面は仕事のために被ったものだったと想像します。この世の中に馬鹿な仮面で対峙し続けることは、並大抵の精神では不可能なことでしょう。その精神力に敬服します。

多くの人が馬鹿になりたいと思いながら、なりきれない弱さを抱えていることでしょう。それを看破していたに違いありません。

お疲れさまでした。ご冥福をお祈り申し上げます。

成功とは何か?(平成30年8月)

あなたが成功をつかみとるのに大事なことはなんでしょうか?

 

まず大事なことは、あなたにとっての成功とは何かを考えることです。

ここであなたの成功が、首相になるとか、資産1,000億円作るとか、世界平和を実現するとか、非常に素敵だけれども大きすぎる場合には、当事務所ではサポートできませんので、まずは例えば年間売上1億円とか比較的実現可能性が高そうなものが望まれます。

そして、じっくり考えて、自分にとっての成功の定義をある程度絞ることがことができたら、すぐに行動を起こす前に、少し世の中の動きを観察してみてください。

観察とは、具体的には、新聞を読んだり、ニュースをみたり、テレビを見たり、ネットをみたりして、あなたの成功の定義に近い人物、事業、仕事を探してみましょう。

そして、自分の行動する事業なりを決めます。

次にその事業なりがどのように儲けることができるか見積ります。

その事業の実現可能性が机上で確認できたら、リスクを回避するためにできるだけ小さく始めて、実際の数値と当初思い描いた見積もりの数値を比較検討しながら、差異の原因を探りつつ、利益を創出できる形をできるだけ早く作り上げていきます。

小さい状態でうまく回るようにできたら、それを少しづつ拡大していきます。

そして、あなたが当初描いた成功に到達します。

成功は簡単ではありません。

だから、常に数値を確認し、考え、行動することが必要です。

突出した創造力がなくても、既存の事業でこれをしっかり徹底できれば、ある程度の成功に近づけると思います。

 

当事務所は、その過程をサポートしています。

考えるのは一人よりも二人の方が、煮詰まらないものです。

経営者にとって大事なことは、まずは考えることです。

何を考えるかと言えば、その事業が儲かる方法です。

儲かっているかどうかの確認は、お金の問題ですから数値で確認することになります。

従って、考える基礎になる資料は、当然、事業の数値情報になるでしょう。その数値情報とは、できるだけ精度の高い日次や月次の試算表等にならざるを得ません。

バブル時代ではないので、どんぶり勘定で生き残れるほど甘い時代ではありません。それこそ、どこまで数値管理を徹底できるかが発展、存亡のキーになるのは目に見えているではありませんか?

周囲の事業用賃貸物件の入れ替わりを見ていれば、どれだけ事業で生き残るのが難しいかが分かります。その空き家を見て、私は自分がその経営者の方とご縁がなかったことを嘆くのですが、結局、税理士を経営に活用するかどうかという判断ができなかったのも、その経営者の経営判断なのです。そして、その判断ができるかが、経営者としての思考があるかどうかを決めるのです。

経営者は孤独です。逆に、孤独でなければなりません。孤独というのは友達がいないと言うことではありません。自分一人で自分の判断の痛みを背負う覚悟があるというこです。人の判断に頼っていては、自分の事業を発展継続するための判断の連続などできないからです。人の判断に頼る人は、何かあると人のせいにします。それでは経営者は務まりません。

その経営者の孤独な判断に、仮に寄り添える存在がいるとしたら、それは運命を共にしている経営者の配偶者と真に経営者と信頼関係にある孤独な税理士しかいないと思っています。

冬季オリンピック(平成30年2月)

冬季オリンピックが始まります。

学生の頃に冬季オリンピックをぼーっとテレビで見ていたのですが、たまたまバイアスロンという競技をやっていて、これが結構面白かった思い出があります。クロスカントリーをしながら所定の場所で銃で的を撃つという競技で、銃で的を外すと一定時間をクロスカントリーのタイムに上乗せするというものだったと記憶しています。トップタイムで走っていても、ラストの銃で的を外すと逆転される可能性があるということになるので、銃を構えた時の緊迫感が凄くて、手に汗を握るものがありました。さらにクロスカントリーで呼吸が乱れ、足腰ががたがたの中での射撃になるので、的に当てるのは困難の絶頂なのがみてとれます。体力と気力、集中力といったトータル能力の高さが必要になるのが見ていて、ひしひしと伝わってきます。また、このスポーツの背景には実際の雪国の人の生活があることを容易に想像できます。北欧の強い選手を雪国で狩猟をしていた民族的な背景があるのかなと想像して見ていると、単なるスポーツの枠を超えて、その荒い呼吸を鎮めようとしながらスコープを覗く姿が生きることへの執念そのものに昇華してくるのです。たぶん、この競技が冬季大会で最も好きと言う人は結構多いのではないかと想像します。

今回も適当にテレビをつけた時に、バイアスロンに出会えることを楽しみにしたいと思います。その偶然の邂逅が、怠惰なスポーツ好きにはたまらないのです。

混沌(平成29年3月)

あっという間に、今年も3月の終わりになりました。

そうしている間にも、日本を取り巻く世界の情勢は混沌を極めてきているようです。

ブレグジット、トランプ政権の誕生、北朝鮮のミサイル発射、中国の南沙諸島の軍事基地建設、韓国大統領の罷免、シリア情勢、フランス保守への傾斜、ミャンマーの争奪、富の格差など少し考えるだけでも、様々な新たな事象が噴出しています。

これを資本主義が爆発する前の予兆的な発煙とみるか、どうかは良く分かりませんが、我々はとにかく日々を暮らさなければなりません。

暮らしに欠かせないのは、なんと言っても、仕事とお金になるでしょう。もちろん偉大な精神や家族や愛も大事ですが。。。。いやむしろそれが一番大事ね。

とにかく、この混沌とした世界がどこに向かうかは、さておき、新年度になりますし、新たなチャレンジなどをしたいところですね。

個人事業で拡大してきた人なら、会社を立てて永続的な発展を目指すのも素敵ですし、利益の拡大を目指すのであれば、新たな収益の柱を見つけるのも素敵でしょう。

結局のところ、日々の暮らしの中から生まれる人を笑顔にできるような商品やサービスへの新たな柔軟な発想が、混沌への解答になるのかもしれません。よね?

フェデラー(平成29年1月)

全豪オープンテニスの男子シングルスはフェデラーの優勝で幕を閉じました。

私は15年ほど前に、たまたまフェデラーのテニスをテレビで観て、その滑らかな動きから繰り出される正確なショットに感動してしまい、翌日にスポーツショップに走り、フェデラーモデルのテニスラケットを購入し、テニススクールに入り、週一テニスプレーヤーになってしまった程でした。

そのフェデラーが、ウィンブルドンで信じられないような転び方をして、正直、引退を覚悟していました。しかし、彼は不死鳥のごとく蘇りました。以前にもまして攻撃的になって、全豪のコートに帰ってきました。

これは、彼の年齢を考慮すれば、本当に信じられないような素晴らしいカムバックです。彼の涙をみて、涙したファンも多かったのではないでしょうか。

彼は、ただ強いだけではありません。テニスが美しいのです。私が知っているテニスプレーヤーの中で、その美しさは飛び抜けています。彼のテニスは動く芸術です。彼は、プレーが美しいから強いのか、強いからプレーが美しいのか。それは、「美しい花があるのであって、花の美しさというものはない」と著名な批評家が言った名言をも、彷彿とさせるような、謎めいた問いを我々に投げかけてきます。

ただ、彼のテニスへの敬意と愛情が、あの美しいテニスへと昇華されていることは、プレーを見ていれば容易に分かることだと思います。自分が愛しているテニスは美しくないといけないという意識を、間違いなく彼は持っています。それは大変なプレッシャーを自己に与えることになります。そう考えると、彼は天才という言葉ですら、語ることが憚られるような存在にも感じるのです。

私観ですが、テニス界にフェデラーの前にフェデラーなし、フェデラーの後にフェデラーなし、まさしく唯一無二の存在だと思います。あと何年見ることができるか分かりませんが、彼と同時代に生きたことの幸せを噛みしめながら、フェデラーの残りのプレー時間を共有させてもらいたいと思っています。

オリンピック(平成28年8月)

オリンピックが始まりました。

スポーツというのは素晴らしいものだと思います。

言語は何故か世界共通ではありませんが、スポーツのルールは何故か世界共通です。

世界共通だから世界のみんなで楽しめます。

スポーツなので勝ち負けはつきものですが、それを超えたものがトップアスリート達にはあるはずです。それはお互いへの尊敬の念と言ってもいいかもしれません。隣の他国の選手も同じように大変な修練を積んできた人であることは間違いありません。たぶん並んだだけで、選手達はそれを肌で感じているのだと思います。オリンピックは世界のみんなが相互に尊敬し合っている現場と言えます。それを思うだけで、見ている私達は涙が出てくるような感動ではないでしょうか。

世界のみんなが平和と言うゴールに向かって、必死の形相でお互いに尊敬の念を抱きながら走っている。そんな姿を世界のみんなが連想していると思うと、もうそれだけでオリンピックは素晴らしい祭典なのだと思うのです。

消費税の税率上げは先送り(平成28年6月)

安倍首相は消費税の税率10%への引き上げを、2019年10月まで延期すると表明しました。

景気の状況から考えると妥当な気もしますが、財政の面から考えると厳しいですね。

介護、医療、年金、税金、高齢化、少子化など全てが単独で存在している問題ではありません。場当たり的な対応ではなく、もっと日本全体、世界全体を見渡して国のあるべき方向性を国民に示し、それに至るための対策を提示、決定し、迅速に力強く実行していってもらいたいものですね。

消費税の引き上げを延期したのが問題というより、10年後、20年後の日本をどういう方向にもっていこうとしているのか、よく分からないのが問題のような気がします。

アイリスオーヤマ大山社長の哲学(平成28年3月)

アイリスオーヤマは年間売上が3,060億円ある大企業ですが、非上場を貫いています。大山社長が非上場で経営してきた理由として次のようなことを挙げています。

1.創業の理念を継承していくには血のつながった人間による同族経営が良いように思われるため

2.目先の利益を優先する株主から口出しされると経営を誤るため

3.資金調達に困っていないため

4.上場企業のガバナンスを取り入れると圧倒的なトップのリーダシップが阻害されるため

至極妥当なご意見だと思います。

大山社長ほどの実績ある方だからこそ言える意見でもあります。

非上場か上場か。

一定の規模になると悩む問題だと思います。

そこにもそれぞれの社長の哲学が表現されているのですね。

正しい経営の答えは一つではありません。正しい人生の答えが一つではないのと同じです。社長の経営哲学は社長の人生哲学と軌を一にするように思えます。

 

NPO法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
(平成27年11月)

標題の法人は、豊島区の公民館で学生ボランティアらが小中学生を対象にした無料の勉強会を開いているそうです。

素晴らしい取り組みだと思います。

ただ、もっと根本問題として、子ども全員が学ぶ意欲さえあれば、高等教育を受けられるように、公立高校、公立大学の学費を無料にできないものでしょうか。できれば、塾に行かずとも学校の勉強をしっかり頑張っていれば、公立高校、公立大学に進学できる仕組みを早急に構築することが、全ての子どもたちに夢を与えるになるのではないかと考えます。

公立中学、公立高校で成績を一定以上取って卒業すれば、自動的に好きな公立高校、公立大学を選択できる仕組みがいいと思います。公立高校、公立大学のランク付けは止めて、全て横並びにします。普通科高校、総合大学への進学は狭き門にして本当に学問を究める人だけが進学します。それらの学校以外に公立の専門職高校及び専門職大学を設置することで、学問を究める以外の人には早期の就業を可能にします。公立高校、公立大学では、生徒は学びたい内容に応じて先生や教授を選択でき、更にどこの公立高校、公立大学でも相互に単位を認定するようにすれば、今日は東大の○○教授の授業に出て、明日は一橋大の××教授の授業に出るみたいな楽しいことが可能になります。大学名でランク付けをするのではなく、先生自身がランク付けされるようにします。教育は公立中学、公立高校、公立大学、公立専門職高校、公立専門職大学を軸に展開し、限られた私立高校、私立大学が独自の教育でおもしろい人材を輩出するというのはどうでしょうか。

子供の学びは人類にとって一番大事な部分です。人類に一番大事なことについてお金を影響させてはいけません。生存に一番大事な空気も無料じゃないですか。高級車に乗ることは人類全体にたいした意味はないので、お金の問題にしてもいいですが、優秀な子供がお金がないために大学に行けないというのは人類全体に大きな損失になります。人類を地球でできるだけ長生きさせるためにも世界全体をリードする人材の育成を、地球全員の将来のために真剣に考えないといけません。それには親の経済力によらず、全ての優秀な子どもに目を行き届かせることができる教育システムが必要です。一発受験、塾に頼った教育システムでは優秀な子どもが本来の力を発揮する前に抜け落ちる危険があります。

また、子供の学びについて公平かつ無償にすれば、少子化はかなり解消するのではないかというのが私の読みです。親にとって一番気になるのは、自分の経済力のせいで子供が社会で公平な競争のスタート地点にすら立てないのではないかという心配だと思います。不公平感が強くある社会では、子供もいなくなり、人間の活力もなくなっていくのは当たり前です。

明治HDの不動産売却から考える(平成27年9月)

(記事)

明治HDは川崎市に保有する不動産を譲渡し、特別利益として171億円を計上する。保有資産を三井住友信託銀行に信託設定し、得た受益権を外部の特別目的会社(SPC)に売却する。

(学び)

明治HDとしては、次のような効果が考えられます。

①損益の改善

利益が経営陣が思っている程計上できていない場合に、特別利益とは言え、財務諸表の見栄えはよくなります。あるいは、繰越欠損金の切り捨て期限が迫っているものを有効に活用するために資産の売却益を活用することも考えられます。

②資金繰りの改善

売却資金を有利子負債の返済にあてるということらしいので、将来に向かって利息負担の軽減など資金繰りの改善につながります。

③ROAの改善

資産を圧縮することで、(売上/資産)の資産が小さくなりますからROAの数値が良くなります。

④固定資産関連税の軽減

固定資産税等の資産保有に係る税金も馬鹿になりませんので、所有者を移すことで、それらの税金から解放されます。

⑤賃料の損金算入

自社ビルに入っている場合には、減価償却費の計上はできますが、賃料を計上できません。ある程度減価償却費の計上が済んでいる状態だったのであれば、賃料を支払うことで利益を圧縮することができますから、節税になります。事務所の賃料については、消費税も課税ですから、法人税、消費税の両方に効くことになります。ただ、節税と言っても、家賃がまるまる他人に渡ってしまっては、全額がキャッシュアウトしてしまうので、あまり意味はないことになります。

⑥SPCへの売却による所有者の曖昧性

売却先のSPCは明らかにしてないそうです。きっとこのSPCはケイマンとかタックスヘイブンに存在するのでしょう。このSPCの所有者は誰なのか?が少し気になりますね。

 

新聞記事では情報が断片なのであまり深く考察できませんが、このような小さな記事でも、それなりに興味深いですね。

また、この記事で利用されている信託というのも今非常に注目されています。ここでの信託は従来からある利用法ですが、相続対策として2代先まで受遺者を指定するなどの新たな信託の利用が最近増加しています。相続対策でお悩みの方は、信託の活用も検討してみて下さい。

 

20億円超申告漏れ(平成27年7月)

接着剤メーカーであるスリーボンドの元会長が5年間で20億円超の申告漏れを指摘されていたそうです。この金額は会社に対するものではなく、個人所得に係るものなので、すごいですね。最近、グローバル化の影響で上場企業の社長の年収も上昇していますが、非上場企業のオーナーの年収も儲かっている企業は負けず劣らずすごいのかもしれません。

この論点は、所得税の「居住者」と「非居住者」です。元会長は海外に本拠があると主張し、国外源泉所得は日本では課税されないと判断したようですが、国税側は元会長の本拠は日本にあり「居住者」該当するため、国外源泉所得も日本で課税が生じると判断した模様です。元会長も既に申告納付したそうですから、国税側の意見に納得したのでしょうか。

武富士では相続税における無制限納税義務者と制限納税義務者の争いがありましたが、これだけグローバル化が進むと、資産家は税金がない国又は軽い国に拠点を動かす人が増えるのでしょう。最近、国税がこれを一部抑えようと出国税を発動しました。国という単位での徴税は、人と財のボーダレス化にともない、正当性を主張できるかどうかの瀬戸際にあると思います。今後の在り方を世界全体で考えていかないと租税正義はもとより、人間としての正義も大きく歪んだ世界に進んでいく可能性もあり、危惧しています。どうすればいいか、世界の智徳を持って良い解決法を見つけてくれることを祈っています。最早、税と言う概念自体が、現代に合わない可能性すらあるのです。新たな再分配の枠組みが必要な時期にきているのではないかとも思います。

グローバル化(平成27年6月)

HOYAはCEOオフィスをシンガポール、財務本部はオランダにおいているそうです。

シンガポールにCEOオフィスを移転したことで、各国の事業責任者とほぼ毎日面談が入るようになったそうです。各国の責任者にしてみると、日本よりもシンガポールの方が格段に行きやすいそうです。言語、アクセスなど様々な要因が考えられますが、日本というのは、外国の人にしてみると、まだまだ気軽に行ける雰囲気ではないということでしょうか?やはり、英語があまり通用しないのが大きいのでしょうか?どうにかしないといけませんね。

自分が日本人だからだと思いますが、日本語は表現豊かな素敵な言語だと思うので、日本語を世界の皆さまが学んで下さると助かるのですが、残念ながら、到底無理でしょうから、英語を国を挙げて学んで、全てにおいて日本語と英語を併記するのが標準というような形にしていく必要があるのかもしれません。

世界から多くの人が集まる国になることが、日本の将来にとって大事なことだと思います。

「消える仕事」と「残る仕事」(平成27年5月)

オックスフォード大学のマイケル・オズボーン氏によると、「残る仕事」には社会性、創造力、臨機応変さがあることが重要であるとのことです。

つまり、社会との関わりの中で創造力を働かせて臨機応変に対応することが必要となる仕事は残るということでしょうか。残る仕事の代表は教師と経営トップだということです。

確かに、教師や経営トップは機械に置き換わることは無さそうですね。

では、自分の仕事はどうか?あまり考えたくないですが、将来のために考える必要がありそうですね。どんな仕事であれ、3つの要素を組み込むことで代替がきかない仕事に昇華させていく必要がありそうです。

プライベートバンク(平成27年5月)

プライベートバンクは富裕層の顧客に資産管理サービスを提供しているわけですが、富裕層の最大のニーズは節税だそうです。

ということは、プライベートバンクは税理士と競合するということになりますね。

プライベートバンクには優秀な税理士が多数在籍していると思われますので、かなり税理士事務所にとっては脅威のように感じますが、プライベートバンクは企業オーナーの資産管理サービスが中心になるでしょうから、会計処理や税務処理、日々の経営相談を中心に業務を行っている税理士とはあまり競合しないのかもしれません。

むしろ、プライベートバンクが強みをもつグローバルな資産管理サービスは小規模税理士事務所では提案が難しい分野でもあるので、補完関係にあるとも考えられます。

金融資産が1億円を超える富裕層のうち、企業オーナーが約33%、医業オーナー約10%、不動産オーナーが約7%だということですが、これらの富裕層の方についは税理士とプライベートバンクの両方をアドバイザーに迎えていただくのが最善の策なのではないかと思います。

エコノミック・ガーデニング(平成27年5月)

エコノミック・ガーデニング(EG)とは地域を庭、地域企業を植物と捉えて、行政、大学、金融機関、士業者等が力を合わせて地域企業を支援することだそうです。

大阪府では、府内の市町村、商工会議所、大学、金融機関、弁護士会など65機関で中小メーカーを支援する「EGおおさか」を発足しているそうです。

中小企業の発展は地域社会の発展に直結しますので、地域全体でサポートするという発想は重要だと思います。

日本経済を地域で力を合わせて盛り上げていきたいものです。

近大がウナギ味のなまずを開発(平成27年5月)

近大がウナギ味のなまずの養殖に成功したそうです。

ウナギの半額で、ウナギ味のなまずが食べられるようになりそうです。

近大マグロと言い、この分野の近大の活躍はすさまじいものがありますね。

スーパーに並ぶようになったら、是非、一度は食べてみたいと思います。

スウェーデン(平成27年5月)

スウェーデンの国民負担率は58.2%で日本の41.6%と比較して高率です。

しかし、スウェーデンの国民は税金を投資のようなものと考えているそうです。というのも、スウェーデンでは医療費に自己負担はなく、教育費も大学を出るまでタダだそうですので、税金負担に対しての受益が実感できるからでしょう。

特に大学まで教育費をタダにすることは親の経済状況に関係なく広く学ぶ意欲ある人を発掘することができるので国力にもかなりプラス効果があるでしょう。

 

強い中堅企業の特徴(平成27年4月)

中堅企業研究会によると、強い中堅企業には、

・明確な経営理念を継承している

・経営理念を社員が共有する

などの特徴があるそうです。

企業の存在意義を社員みんなが理解している企業は強さがあるということなのでしょう。

タワーマンション節税(平成27年4月)

これは相続税の節税をうたい最近新聞等でも良くみかけるものですが、本当に節税になるのでしょうか?

土地及び建物についての相続税評価額は、路線価及び固定資産税評価額等を利用することになるため、現金で保有している場合に比較して低くなります。従いまして、相続税も安くなることになります。

更にタワーマンションについては評価が高くなる傾向がある土地部分の所有割合が少ないため、より一層、相続税評価額が低くなるということになります。

結果として、確かに相続税は安くなるということになりますが、資産価値の下落には注意が必要でしょう。

岸校長からの言葉(平成27年3月)

昭和61年に箕面市立西南小学校の岸校長先生が卒業式の時に「照宇一隅」という色紙を全員にくれたのですが、その言葉の意味を大人になってから調べてみたら、「自分のいる場所や置かれた立場で、一人ひとりがもてる力を精一杯発揮して世の中を良くする」という意味だと分かりました。

素敵な言葉をプレゼントしていただいたことを感謝しております。私に力を与えてくれる言葉の一つになっております。ありがとうございました。

平成27年税制改正大綱について(平成27年1月)

平成27年税制改正大綱で中小企業(資本金1億円以下)経営者に影響がありそうな内容の概要は次の通りです。適用時期や詳細な内容は税理士にお問合わせ下さい。

 

(所得税)

・未成年者口座内で少額上場株式から生じる配当所得と譲渡所得を非課税とする措置の創設(未成年者NISA制度)

・NISAの取得対価の額の限度額を100万円→120万に引き上げ

・住宅ローン控除制度が平成31年6月30日まで延長

・資産家が国外転出する場合に有価証券等の含み益に対して課税する制度の創設(出国税制度)

 

 

(贈与税)

・親等から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税制度の平成31年6月30日までの延長及び見直し

・親等が20歳以上50歳未満の子に対して結婚・子育て資金を1,000万円まで贈与した場合の非課税制度の創設

 

(法人税)

・繰越欠損金の繰越期間を9年→10年に延長

・所在地国で損金に算入される外国子会社からの配当を益金不算入制度対象外とする措置

・タックスヘイブン対策税制のトリガー税率を20%以下→20%未満に変更

 

(消費税)

・平成29年4月1日から消費税率10%へ引き上げ

 

(税制改正大綱から感じたこと)

法人税関係では税率低下が話題ですが、中小企業については以前から19%(15%)の低い税率が適用されているため大きな影響はありません。ただ、今後は中小企業への課税拡大が議論されていきそうなので、注視が必要です。

個人財産課税への税制改正から見えることは、国はお金持ちの親からその子供にお金を移動させて使わせたいと考えています。未成年者NISAや結婚資金贈与制度はそう言った考えの表れです。子供にお金をあげてばかりいると自分のお金がなくなってしまう可能性がありますので、国の意向に乗るのか乗らないのかは良くお考え下さい。また、超富裕層(およそ有価証券で1億円以上)が海外へ課税逃れのために移住するのを防止するために出国税を導入してきました。これにより資産の組み換えやライフプランの再構築が必要になる超富裕層の方もいると思われます。

消費税については、10%への税率引き上げが平成29年4月1日から行われる予定ですが、これ以上に注視したいのが複数税率(軽減税率)の導入です。複数税率が導入された場合には、中小企業の事務作業の増大につながることになります。

塩野義製薬事例からの学び(平成26年12月)

塩野義製薬が組織再編税制に関して400億円の所得漏れを指摘されたそうです。

この事例では、塩野義製薬によると事前にこのスキームについて、国税当局に事前相談をして適格組織再編であることについて合意を得ていたということです。

ここで我々が学べることは、国税当局への事前相談を行ったからと言って、その後に国税当局からの指摘を100%回避できるものではないということです。

従いまして、大きな税務リスクをはらんだスキームの実行に当たっては、事前に国税当局に相談をすることも時には必要になりますが、最終の判断は責任を持って自己で行わないといけないということです。

だったら事前相談する意味ないじゃんと思うかもしれませんが、事前相談することで一定の信義則が国税当局サイドにも生じますので、一概に意味がないとは言えません。

要は国税当局は税金を法律に従って厳粛に徴収する責務を果たしている機関だという認識を持って、話を聞いて咀嚼し、自己で判断をする要素にするという姿勢が大事です。

バフェット・ルールとバーガーキング(平成26年11月)

バフェット氏は年収100万ドルを超える世帯が最低30%の所得税を払うというバフェット・ルールの由来になっている著名な投資家ですが、彼が率いるバークシャー・ハザウェイがバーガーキングのタックスインバージョンスキームに30億ドルの資金を提供するということです。

バフェット氏は米国納税推奨派なのか世界納税極小派なのか?

米政府は困っているようだが、バフェット氏にとって個人の財産への課税の話と投資家の財産の極大化の話は全く別物ということであろう。

 

グーグルの手元資金6兆円(平成26年11月)

グーグルの手元資金は6兆円だそうです。

すごいですね。

アドワーズだけで年間収入2兆円を稼ぎ出すそうです。

世界共通のインフラを握るとこんなになるのですね。

個人事業や中小企業が見習える点はなかなかないですが、キャッシュを潤沢にすることを考えてビジネスモデルを構築するという点では学べることもあるかもしれません。

手元資金の充実は経営判断を行う上で、柔軟性をもたらせてくれます。

グーグルではこの潤沢な資金を使って、上場以来156件のM&Aを行ったそうです。

利益も大事ですが、キャッシュを重視して経営を行うという意識も大事なのですね。

例えば、事業を起業する場合に、いきなり1,000万円の買いから入るビジネスモデルは借入れを必要としてリスクが高いため、まずは受注型のビジネスモデルから開始して借入れを抑制するといったこともキャッシュ面から事業継続を考えると大事になるでしょう。

事業の発展期では、グーグルのように何もしなくても毎月お金が入ってくるビジネスモデルを並行して構築していくことも重要です。例えば、当初は卸売モデルでスタートした場合でも、そこに保守契約等を織り込んでいくことで仕入をしなくても稼げるモデルとの組み合わせにすることでキャッシュリッチな構造を構築していくといった発想も必要でしょう。

資金を増やしていかないと、攻めの投資ができません。

手元資金がどんどん増えるビジネスモデルの構築を常に頭の中で考え、実行に移していく必要があります。これを継続することで投資額を億単位まで増やしていくことができれば、もはや中小企業ではなくなるはずです。

 

経営者保証に関するガイドライン(平成26年10月)

①会社と経営者の資産分離

②財務基盤の強化

③経営の透明性

経営者保証に関するガイドラインには、これらが確保された場合に、金融機関は経営者保証に依存しない融資を検討するということが示されています。このガイドラインは平成26年2月から適用されています。

日本で若者が起業に積極的になれない理由の一つに、失敗したときのリスクの大きさがあるのは明らかですので、失敗しても再度チャレンジできる社会であるという意識の醸成は重要です。

このガイドラインにより経営者保証を外すハードルは低くありませんが、このような取り組みにより日本が米国並みにアグレッシブな起業国家になってくれることを期待したいと思います。

埼信が創業融資で保証協会と連携(平成26年10月)

埼玉県信用金庫が創業予定者や創業間もない企業向けの融資で県信用保証協会と連携するとのことです。

これにより、創業資金を迅速に提供することを目指しているようです。

事業を開始したばかりの頃はどうしても資金が先に出ていくことが多いので、助かります。

社会的起業(平成26年10月)

札幌市の会社員の高橋さんはNPO法人を設立し、勤務外の時間を利用して児童養護施設等に出向き経済的理由等で塾等に通えない生徒の学習を支援しているそうです。親の経済的な格差が子にまで及んでしまうという問題は、社会的に解決していかなければいけないものです。

しかし、民間の塾等にこの部分を担わせるのは経済性の面で難しく、公が担うにも予算面で難しいのかもしれません。

高橋さんは、そういった難しい問題をNPO法人で解決しようとしています。素晴らしいことです。こういった志ある行動を継続してもらうために、地元企業等から寄付が集まる仕組みが構築されていくといいですね。

個人事業主の自衛について(平成26年10月)

個人事業主の方については、国民年金である方が大半だと思いますので、老後について不安を持っている方も多いのではないかと思います。

そこで、まずお勧めなのが、小規模企業共済という制度です。この制度は、月々の掛金が1,000円から70,000円の範囲で選択でき、その掛金の全額を所得控除できるというものです。しかも、事業を廃業した際は、その掛金に一定利率を乗じた金額を退職所得扱いで受け取ることができます。個人事業主では退職金を自分に出すことはできないですが、この制度を利用すれば退職金を作ることができるのです。

ある程度、所得を計上することができるようになったら真っ先に加入を検討していただきたい制度になります。

次に検討していただきたいのが、個人版401Kという個人版の確定拠出年金制度の利用になります。これも掛金が所得控除でき、その掛金を老後に年金でもらえるという制度です。

二つの制度は金融機関で扱っているので、取引のある金融機関の担当者に聞いてみるとよろしいでしょう。

富裕層はどこに?(平成26年10月)

日経マネーの1世帯あたりの預貯金額ランキングによると、1位東京都、2位香川県、3位徳島県だったそうです。四国にお金持ちが多く住んでいるのですね。富裕層向けの事業を考える時は、四国を攻めるのもいいのかもしれません。

イーロン・マスクCEOの闘い(平成26年9月)

テスラ・モターズのイーロン・マスクCEOは、投資規模が大きく、規制も厳しい分野に挑んでいる経営者だそうです。

彼は「自分で自分の発想を制限しないことが重要」と言っています。

規制と闘うことは並大抵のことではありません。

既得権者の逆襲に遭い、潰される企業も多いでしょうし、投資が巨額になるだけにそれだけのリスクを背負えるメンタルの強さも必要でしょう。

世の中を今よりも良くしたいという素朴な情熱がこれらの経営者の根底にあることを忘れてはいけません。

お金に縛られる既得権者と、情熱に突き動かされる若き経営者。

日本の躍進のために必要な人種はどちらかと聞かれれば、答えるまでもない自明の理です。

若き挑戦者に、ただただ、頭が下がる思いです。

そんな日本の若者を少しでもサポートできれば、私としても本望です。

森トラストが400億円申告漏れ(平成26年9月)

森トラストが旧虎ノ門パストラル跡地の評価損を税務上の損金に計上していたが、認められなったということらしいです。

ここで経営者として学ぶべきことは、会計上の減損会計による固定資産の評価損と法人税上の評価損はイコールではないということです。

公表数値上は経営者は利益を大きく見せたい衝動に駆られることになるわけですから、会計制度の根底としてはできるだけ保守的に将来発生することが見込まれる損失は数値に計上させるという役割を負っているわけですが、税金上は経営者は税金を抑えたいという衝動に駆られることになるわけですから、税法としては損金計上を厳しくするという役割を負っているわけです。

つまり、税務上の方が、費用計上にうるさいので、注意が必要ということです。

従いまして、経営者は二律背反する規定を理解しハンドルする必要があるわけです。

今回のケースでは会計上の費用を税務上の損金として計上できると森トラスト側は判断したのですが、国税側に税務上の要件を満たしていないと指摘されたということになります。

ただ、森トラストには固定資産に詳しい相当優秀な税務担当者がいるはずですので、損金計上に自信を持っていたと思います。その証拠に、この件は国税不服審判所に審査請求されているようです。

経営者は売上創出の表舞台だけでなく、経理のような裏舞台でも日々闘っているのです。

ハマキョウレックス大須賀会長(平成26年9月)

1970年代半ば倒産の危機を乗り越えたハマキョウレックスの大須賀会長が経営で大事にしていることは、

☆1日単位の収益管理「日々決算」

☆一見無理に見えても努力すれば活路は開けるという信念

だそうです。

倒産危機の際は社長自身の月給を15万円に下げ、1日1,000円で生活するように奥様に厳命していたそうです。この姿勢に絶対危機を乗り越えて見せるという執念を感じました。

やはり、経営者として最も大事なのは、執念なのだと痛感し、その魂に尊敬の念を抱きました。

中小企業後継ぎは親族以外が4割(平成26年9月)

中小企業の後継者難はこれからの日本の課題ですが、最近では親族に後継者が見つからず、第三者が引き継ぐ場合が全体の4割に達しているそうです。

この情報から感じることは、中小企業の経営者は自分の会社について、自分後のことをあらゆる角度から考える必要が出ているということでしょう。後継者育成等は時間がかかりますから遅くとも65歳から70歳ぐらいの時点で考えていく必要があると思います。

後継者の育成と並行しながら、自分の会社の株価や外部機関から高い評価が得られるような組織づくりを行っていく必要もあるでしょう。つまり、早め早めに勉強をしていく必要があるわけです。

常に株価対策やM&Aなどについて助言をくれる税理士を身近におけるかどうかで、会社と自分の将来が大幅に変わっていく時代が到来していると言えます。

大阪を変える100人会議(平成26年8月)

「大阪を変える100人会議」では多彩な活動をする人々が集まって議論することにより、公や民の事業の対象になりにくい社会課題を見つけ出し、NPO法人等を通じて解決する方法を検討しているそうです。

根底にあるのは、「共創」で大阪をもっと優しく元気な街にしたい、という想いだそうです。

私は小1から中2まで大阪府の箕面市に住んでいたこともあり、大阪を懐かしく思い出しながら100人会議の記事を読みました。

社会に貢献したいと考えている多くの人が、100人会議のような場があることで、つながることができ、そこで様々な知恵が混ざり合って新しい発想につながるのでしょう。こういった活動を通じて大阪がどんどん元気になってくれると嬉しいです。

高収益企業(平成26年7月)

東京千代田区にある金属加工会社である井口一世という会社は、なんと従業員32人で年商63億円だそうです。高収益の秘訣は、通常の会社であれば金型を使用して加工するところを、金型を使用しないで加工するため、コストが半分以下で済むからだそうです。

当然、金型を使用しない技術がすごい訳ですが、業界の当たり前を当たり前としない発想力や思考力にこそ、高収益への鍵があったのではないかと思います。

考えに考え、トライ&エラーを繰り返している社長の気迫が眼前に迫ってくるようです。

中小企業として必要とされ続ける一つのヒントが、ここにあるように思います。

高田社長 退任(平成26年7月)

ジャパネットたかたの高田社長が来年の1月で社長を退任する意向だとのことです。

「どんなに素晴らしい商品でも顧客に伝えられないと意味がない」

高田社長に言われると、言葉の重みが違います。

あのテレビでのトークはすごいです。

商品の説明に留まらず、その商品を手にした時に、お客様にはどんな楽しいことがあるかを伝えていたように思います。

一人暮らしと財産管理(平成26年6月)

ご老人の一人暮らしが増加するにつれ、財産をしっかりと守る専門家の存在が注目されていくようになると思われます。

ご老人を狙う詐欺から守るため、ご老人が認知症を発症した場合に財産を保全するためなどの目的で専門家が活用されるケースが増加するのではないかと思います。

現状では弁護士、司法書士が中心となって対応しているようです。

税理士も地域社会貢献という面からもこの問題を身近に捉えておく必要がありそうです。

相続税の対象が郊外でも拡大(平成26年7月)

新聞記事によると、平成27年1月以降の相続から相続税の基礎控除が6割に縮減される影響で、土地面積160㎡の一戸建て所有者(相続人は子2人で親と別居)が死亡した場合に、東上線坂戸駅のような郊外周辺でも相続税の納税が新たに必要となる見通しだということです。

国民の多くが相続税を知っておく必要がある時代に突入してしまうと言えるのではないでしょうか?

消費税増税、相続税増税、所得税増税、社会保険料増大と今後の大増税時代をどう生き抜けばいいのでしょうか?

相当な管理能力が必要になることは間違いありません。

ワールドカップサッカーについて(平成26年6月)

ワールドカップサッカーがブラジルで行われています。

世界の技に感嘆するばかりですが、日本は残念でした。

日本のサッカーはレベルが格段にレベルが上がってきていると思うのですが、世界の一流国と比べるともう少しといったところなのでしょう。

先日、ドイツの初戦を見ていたのですが、日本とどこが違うのか、詳細は素人の私が見ても分からないのですが、ゴールまでの過程が美しかった記憶があります。

前線からきついプレスをかけて、相手が嫌がっているところで、中盤でパスカットした途端、全員が相手ゴールの向かって連動して走りだし、パスを出しやすいコースに選手が動き、スペースを作り、相手のディフェンスを翻弄し、ゴール前ではダイレクトパスによりスピートがあっという間に上がり、決定力のある点取り屋が確実に仕留める。

それは、まるでスタジアムを舞台にした動く芸術作品のようでした。

何でもそうですが、一流のものは、人々に深い感動を与えるものです。

日本のサッカーも次のワールドカップには、そういう美しさを見せてくれると思います。

楽しみですね。

蛇足ですが、できれば故意のファールはサッカー界全体で撲滅してもらいたいです。サッカーのトッププレーヤーは世界中の子供達が最もあこがれる存在だと思うので、ルールを遵守する姿勢を伝えることも大事な仕事なのではないでしょうか?

シニア起業(平成26年6月)

最近、当事務所でも60歳以上の方の起業が増えてきていると感じます。

シニアという言葉は失礼と思うぐらいに、皆さん心も体も若く表情もいきいきしています。

現代において60歳や65歳で引退するというのは、早すぎるのではないでしょうか?

元気な先輩を見ていると、私も中年だからと言い訳していてはダメだと背筋が伸びます。

貴重な経験を積んで企業を卒業された先輩方が、どんどん起業をしていくような社会になれば、少子高齢化もなんのそので、日本の更なる発展につながるようにも思います。

これからの時代は、個人が会社という枠組みを超えて、企業⇔起業を繰り返しながら個人と社会の成長につなげていく社会になるのではないでしょうか?

コインランドリーが増加(平成26年5月)

コインランドリーが増加しているそうです。

1年間に400店舗増加しているということですので、かなりのペースで増えていると言えます。

最近のコインランドリーでは、大容量タイプの洗濯機が用意されており、4人家族であれば5日分がまとめて洗えるため、洗濯を一回で済ませたい女性に人気とのことです。

社会の変化に応じて柔軟にニーズを探ることで、従来型のサービスでも需要を掘り起こしていくことができる良い例だと思います。

ちむくぐる事業(平成26年4月)

沖縄には「ちむくぐる(思いやりや真心のある)」という言葉があるそうです。

佐渡山要氏は、そんなちむくぐる事業を行っている方です。

佐渡山氏の事業は、経済的な事情等で塾に通えない子供達に一日500円で勉強をする場を提供するというものです。佐渡山氏は塾を共同経営していた経験もあるため、指導も可能ですが、子どもたちが自分で必要な教材や本を用意し、自分で勉強や読書をするという、自主自立のために場の提供を第一の目的としていると言えるでしょう。

これは素晴らしいなと思いました。

もっとこのようなソーシャルビジネス的な起業が増えてもいいのではないかと思います。

もちろんその事業を起業家が生活を営める構造にすることも重要です。

大企業にできない分野で、社会に役立つと同時に、自分の生計を立てる。

ソーシャルビジネスは、身近な社会問題の解消を最優先し、利益の最大化を追求するわけではないという点において、資本主義思想に思いやりを注ぎこむ事業形態と言えます。資本主義のジレンマを解決する一つの解がここにあるのではないかと思います。

クラウドファンディング協会(平成26年4月)

クラウドファンディングの健全な発展のために、クラウドファンディング協会が任意団体として発足したそうです。

中小企業にとって、資金調達は最重要の課題です。

米国のようにエンジェルが充実していない日本においては、クラウドファンディングは重要な資金調達手段になる可能性があります。

この市場が健全に発展することで、独創性に富んだ起業家に十分な資金が供給され、世界を相手に活躍する中小企業がどんどん地方からも登場していくような国になって欲しいものです。

二世帯住宅での注意点(平成26年3月)

二世帯住宅における小規模宅地等の特例が緩和されたことにより、二世帯住宅を考えている方も多いのではないでしょうか?

ただ、親と子で生活空間が独立している二世帯住宅のそれぞれの持ち分を区分所有登記をしたケースでは、小規模宅地等の特例の適用上不利になることがあるので注意が必要です。

親子でお金を出し合って二世帯住宅を建てる場合は、小規模宅地等の特例を考えて、区分所有でなく共有にするということも考える必要があるでしょう。

相続税の基礎控除が平成27年1月1日から3000万円+600万円×法定相続人の数(現行:5000万円+1000万円×法定相続人の数)に縮小されるため、小規模宅地等の特例が受けられるかどうかが、相続税がかかるか、かからないかの分水嶺になると肝に銘じておきましょう。

印紙税について(平成26年3月)

平成26年4月1日以後作成される「金銭又は有価証券の受取書」に貼付する印紙税の免税点が3万円未満から5万円未満に引き上げられます。

貼らなくていい印紙を貼ってしまわないようにご注意ください。

ゴルフ会員権の売却はお早めに!(平成26年3月)

平成26年税制改正大綱では、平成26年4月1日以降のゴルフ会員権の譲渡損については、損益通算の対象から外されることになりました。

バブル期等に購入して、相場が大幅に下がっているゴルフ会員権については、平成26年3月31日までに譲渡損を実現しておくと良いでしょう。

戦略イノベーションとは?楠木健教授の記事からの学ぶ(平成25年12月)

楠木健教授の記事から想像すると、ガリバーインターナショナルの経営者は次のような思考をとったようです。

①常識を疑う

中古車流通業界での常識→最もおいしい部分は中古車小売販売、は本当か?

②一見非合理に見える戦略イノベーション

最もおいしい部分だと思われている中古車小売販売を捨て、中古車の買取及びオークション市場での卸売りに徹したらどうなるだろう?

③この戦略の効果のストーリー化

中古車小売業者は、多くの消費者を取り込みたいとの欲求から、多くの在庫を抱えることになる。買った中古車をしばらく手許においておくため、どうしても多くの借入金が必要となり、キャッシュフローが厳しくなる上に、長期滞留する在庫も一定割合で発生するために、高度な在庫管理能力が必要になるだろう。

これに対し、買い取りに経営資源を集中することで買取シェアを高め、買取価格に競争力をつくり出せば、中古車小売事業者が見ても魅力的な価格でオークションに出品できるようになるのではないか?高い割合でオークションで売り切ることが可能になれば、買取から売却までの期間が著しく短くなるので、キャッシュフローが楽になるだけでなく、滞留在庫の悩みから解放されるのではないか?更に、在庫が最小になることにより土地の賃借料も安くすみ、人材育成も買取技術習得に一本化できそうだ。であれば、まずは買取=ガリバーという図式を広く社会に宣伝すると同時に全国に買い取り網をつくる必要があるが、可能だろうか?

いけそうだ!

この案を金融機関にプレゼンすることで資金調達できるかがカギだな。

早速、顧問税理士に相談してみよう。

 

私の貧困な想像力により派生させてしまったので、本来の楠木教授やガリバー社長の素晴らしい戦略ストーリーとは違うものになっている点はご留意ください。

非合理が実は合理。

ヤマト運輸の宅配事業も業界の非合理を合理に転換したケースと言えるでしょう。

中小企業の事業承継が進んでいない!?

民間調べによると中小企業の6割超が事業承継の具体的な取り組みを行っていないと回答しているそうです。

事業承継とは次の世代への事業の引き継ぎですが、具体的には経営権の引き継ぎ、後継者の育成、相続対策など様々な要素の組み合わせになります。中でも一番大事なのは、やはり「後継者の育成」になるでしょう。

社長としては自分の子供を後継者にしたいと考えても、子供は大企業で満足して働いていて、呼び戻すための魅力をうまく伝えられないというケースもあるのかもしれません。

そうであれば、思い切って後継者を子供以外で考えてもいいかもしれません。そうすると、結構選択肢が広がるかもしれませんし、思いがけない第二の人生と出会えるかもしれません。

事業承継について考えを巡らせることは、次の世代に向けて社長、家族、従業員、取引先がよりハッピーになれる方向性を考えることでもあります。

成功する人たちの起業術

という本の中に、起業して成功するには、

経営者は「起業家(変化を好む理想主義者)」、「マネジャー(管理が得意な現実主義者)」、「職人(手に職をもった個人主義者)」という3つの人格のバランスをとる必要があるという記述があります。

また、起業する経営者の10%が「起業家」タイプ、20%が「マネジャー」タイプ、70%が「職人」タイプだそうです。

会計事務所や税理士事務所は、経営者の「マネジャー」の人格を補佐する役割になるでしょう。

もし、経営者の方が、自分は「起業家」タイプや「職人」タイプだと感じましたら、税理士をパートナーに迎え入れてみてはいかがでしょうか?

スモールビジネスのうちは、外部人材と2人で3つの人格を満たすという方法もありだと思います。

相続税の立て替えサービス

東急リバブルが不動産を売却しないと相続税を支払えない資産家向けに、相続税に相当する金額を前渡しするサービスを始めたそうです。

このサービスは東急リバブルで不動産を売却することが前提で、1年経っても不動産が売れない場合には東急リバブルが買い取ることになるようです。

不動産を多くお持ちの資産家にとっては、事前に対策をしていないと金銭納付が難しくなり、不動産を不利な価格で売らざるを得ないケースもあるため、そこに着眼したサービスと言えるでしょう。

資産家にとっては、売却期間を1年間とることができるため、妥当な相場価格で売却できる可能性が高まります。

金銭納付が困難なケースでは、物納という不動産自体で納税する制度が認められるケースもありますので、合わせてご検討下さい。

連結納税の導入(平成25年6月)

花王やオンワードホールディングが連結納税制度を適用するようです。

連結納税制度は簡単に言えば、100%持分で連なる企業グループの所得と欠損を通算できる制度ですから、業績の厳しい子会社等がある場合には、グループ全体で税金を少なくできる可能性があります。

事務処理面などを考えると、中小企業ではなかなか導入が難しいかもしれませんが、一定規模で持株会社形態を志向している場合等には、検討してみると良いと思います。

連結納税制度と似た制度でグループ法人税制というものがありますが、似て非なるものなので、ご注意ください。

これらの詳しい規定については、顧問税理士にお尋ね下さい。

孫への教育資金贈与信託が好調!(平成25年6月)

孫への教育資金贈与信託の金融機関の受託が好調のようです。

4月からの開始で、既に700億円を突破したとか。

高齢者から若者への財産移転を図れるということで、経済にプラス面がありそうですね。

ただ、孫が30歳に到達した場合に残額があれば贈与税が課税されるので、ご注意ください。

また、贈与税については暦年課税であれば年間110万円の基礎控除もありますので、どちらが有効がじっくりご検討下さい。

シャラポワの言葉

「成功というのは、朝起きて突然やってくることはない。」

 

華やかに見えるシャラポワのキャリアは、地道な練習に裏付けられていることを再認識させられました。

名言ですね。

まくらレンタル(平成25年5月)

先日、まくらのレンタルというのをインターネットで見つけました。

さまざまなメーカーのまくらの中から3点を最長10泊11日まで借りることができるというもの。

これは、うまい!と感じました。

まくらを購入する際は、できれば試したいですから、インターネットで購入するには少し勇気が必要です。

実店舗で試して購入する場合には、試すことができる商品に限りがあるでしょう。

そこで、このレンタルです。

インターネットと実店舗をレンタルでつなぐといったところでしょうか?

私は肩コリに悩んでいまして、まくらとの相性が良くないのではないか?という思いが以前からあったので、早速、このサービスを利用してみることにしました。

難点は人気がすごいということ。

届くのは、なんと2ヶ月以上先だそうです。

待っている間に、肩こりが治ったらどうしようと、どぎまぎしています。

・・・・・・・・・・・・・・

あ、治ったらそれが一番いいんだ!

日本トリム森沢社長が顧問弁護士田原先生から言われた言葉(平成25年4月)

「田原先生から口を酸っぱくして言われたのが”正しくあれ”ということ。起業して生き残る会社はほんの一握りしかない。会社が存続していくには社会正義に則るのが第一条件ということを教わった。」

 

森沢社長は自分と事務員1人だけで起業した時点で、田原先生を顧問として迎えています。起業した時点で弁護士を顧問に迎えることは、顧問報酬の支払いを考えると容易ではなかったと思います。この経営判断が今日の日本トリムを築いた一つの要素であることは間違いないでしょう。

森沢社長と田原先生は、社長と顧問の関係として理想的だったように思います。きっとお互いをリスペクトできる関係を構築されていたのでしょう。

スターバックスが道徳違反で納税(平成24年12月)

スターバックスが法律違反ではなく、道徳違反で英当局から納税するように指摘され、合意したらしいです。

これは画期的ですね。

株主利益の最大化という御旗の下、税引き後利益の追求を是とするフローバル企業に対し、当局が泣きついてお願いしたということでしょうか?

グローバル企業が本気になってタックスプランニングしたら、英当局ですらどうしようもなくお手上げ状態ということなのでしょう。

そもそも英国がケイマン等を利用して、しこたまあやしい資金を集めていたことからすると、道徳違反をしているのは当局な気もしますが、まあ、滑稽な話ですね。

しかし、道徳違反の納税を説かれて、堂々と納税しませんと言えるグローバル企業はどれぐらいあるのでしょうか?

道徳違反とは、子どもがお母さんに「自分がやられて嫌なことを人様にやってはいけません。」と説教しますが、このレベルの話ということです。

そう考えると大企業や大人よりも、子供達の方が道徳的に優れていることに気付かされます。

稲盛さんの一言(平成24年11月)

日航の再建に尽力された稲盛会長が次のように言っています。

「多くの日本企業が低迷している。技術や資金は不足していない。優秀で勤勉な社員もそろっている。残念なことにリーダーが企業の力を引き出せていない。」

「財務指標や事業戦略など目に見えるものに気を取られすぎ。大事なのは見えない社員の意識や企業文化の改革である。」

この言葉は、つまり、企業が発展するも衰退するも、リーダー次第と言っているようです。

これからの日本の発展には多くのリーダーの存在が不可欠でしょう。

多くのリーダーが育つ、教育環境や企業文化を醸成していきたいものです。

CFO経営について(平成24年10月)

4期連続赤字に苦しむソニーの幹部が、その原因を「CFO経営」と言ったそうです。

つまり、CFOが企業内で力をつけ、財務指標等を重要視しすぎる傾向が強まり、直感的に成長性があると思われる分野が数値上の判断で切り捨てられてしまった、ということのようです。

数値上でのみ判断をする体制は危険であるということの示唆になります。

ただ、原因はやはりCEOでしょう。CFOの見解を重視しすぎたCEOが原因ということだと思います。社長の力は上場企業という合議制を重視した企業であったとしても、それほど巨大だと思います。

経営者にとって、数字は航海する際の海図のようなものです。それを持っているから万全というものではなく、それがないとどうにもならないという意味合いのもので、最終的に最高の航海を行えるかどうかは経営者の力量次第です。

中小企業の中には年に一度のみ決算を行い、会計をあたかも税金計算の手段のように捉えている経営者がいますが、これは数字という海図を持たない状態で荒海を乗り切ろうとしている状況でしょう。

日本の超有名企業であるシャープやソニー、パナソニックなどの有能な経営者が叡智を結集して行動してもなお現在のような苦境に立たされてしまうほど、厳しい競争市場で我々は生きているということを忘れてはいけません。

一部上場企業などの大企業は銀行等の協力者がサポートを手厚くしてくれるでしょうが、中小企業は財務力が弱いため、それほど手厚いサポートは期待できません。

我々、中小企業こそ大企業以上に数値管理を徹底させていかなければいけません。

それにより一社でも多く長く元気に活躍する中小企業が増えることが私の願いです。

事業承継対策について(平成24年8月)

最近、新聞や雑誌で、相続対策や事業承継対策についての記事をよく見かけます。

事業承継対策は中小企業の株が絡んだ相続対策なのですが、相続税の問題だけでなく、後継者の問題があり、昨今急速に注目度が上がっています。

日本にはたくさんの魅力的な中小企業が存在し、そのほとんどが株式を公開していない会社になります。このような会社の事業承継をスムーズに行うには、次のような事柄について早い段階で確認していく必要があります。

①後継者は誰にするか?

②株式の集中による支配権は確保できているか?

③納税資金に不足はないか?

④必要に応じて、対策などを実行しているか?

事業承継対策については、早ければ早いほど、効果的な手段が増え、事業にも好影響を与える傾向がありますので、思い立ったらすぐにでも、パートナーとなる会計事務所を探していただけるといいでしょう。

日本の素敵な中小企業が元気に存続していくことが、日本経済を根底から支えることになりますので、M&Aなども他社への売却も含めて、次の世代への上手な引き継ぎを、是非考えていただきたいと思います。

アルゼンチン政府の国有化(平成24年5月)

スペイン石油大手レプソルの子会社YPFをアルゼンチン政府が国有化したそうです。これについて怒ったレプソルがアルゼンチン政府を提訴したそうです。

詳細は勉強不足なのですが、常識で考えると、「そりゃ、怒るよな。しかもぷんぷんに」という感じだと思います。

これはアルゼンチン政府としては、いわゆる「公共の福祉」的な概念によるのでしょうか?そうであれば相当の補償はされていると思いますが、それにしても、グローバル活動には様々なリスクがあることを学ぶことができます。

こういうリスクに対応した保険もきっとあるのでしょう。「国有化保険」とか。

ANAHD(平成24年5月)

(ニュース)

2013年4月1日付で予定している持株会社制度への移行に伴い、持株会社の社名を「ANAホールディングス」にすると発表した。

(会計事務所の視点)

先日、日本製紙グループが持株会社体制の廃止を発表しました。

しかし、一方では持株会社体制に移行しようとする経営者がいます。

会社の事業内容などで向き不向きがあるかもしれませんが、それだけではないでしょう。

持株会社体制にして、HDカンパニーに事業ごとの子会社をぶらさげれば、事業ごとの責任を明確にできるでしょうし、意思決定が早くなることも期待されます。

HDカンパニーは子会社がそれぞれに事業活動で成果を最大化できるようにサポートし、結果が出ない経営者に責任を取らせるのが仕事になります。

そう考えると、この体制がうまくいくかどうかの一つの要素は、子会社経営者への権限委譲の範囲ということになりそうです。結果を求める代わりに大きな権限を委譲することができるかどうかが重要な気がします。

HDカンパニーに大きな権限が残ると、子会社経営者はHDカンパニーの意見を常に聞く体制になってしまい、子会社経営者が不満を感じると同時に責任を取らない体制になり、また、二重経営による不効率で経営がスピードダウンするという最悪のケースさえあるかもしれません。

組織統治の問題は、中小企業から大企業まで、全ての経営者にとって最重要課題であることは間違いありません。

ゲーテ

かの偉大なゲーテは言っています。

「商売をやってゆくのに、広い視野をあたえてくれるのは、複式簿記による整理だ。複式簿記が商人にあたえてくれる利益は計り知れない。複式簿記は、人間の精神が産んだ最高の発明の一つだ。」(岩波文庫 ヴィルヘルム・マイスターの修業時代より)

あの天才ゲーテが言うのですから、きっと間違いありません。

今日から、複式簿記で商売繁盛ですね! 

税金の怖い話(平成24年5月)

ある人がラーメン屋をはじめて、店主のひたむきな姿勢と、その絶妙な味で開店当初から話題になり、大繁盛をしていました。

ところが、4年目に突入したある日、突然閉店。その味を愛していた人々は途方に暮れてしまいました。

このような話はよくありますが、どのような理由によるものなのでしょうか?

例えば、このラーメン店の業績がざっくり次のようだったとします。

  1年目 2年目 3年目
売上 2000万円 2500万円 3000万円
人件費 500万円 625万円 750万円
その他費用 500万円 625万円 750万円
利益 1000万円 1250万円 1500万円

この場合に店主が何も知らずに店を経営していたときの税金はおよそ次のようになります。

  1年目 2年目 3年目 合計
法人税及び地方税 300万円 375万円 450万円 1,125万円
消費税 107万円 107万円
合計 300万円 375万円 557万円 1,232万円

売上を順調に伸ばしている店主が貯蓄も順調に伸ばしているとは限りませんので、4年目に税務調査があった場合に、この税金プラス加算税や延滞税を納付するように指摘されたことにより廃業ということは珍しくありません。

事業を開始して長くお客様に愛される店にするには、おいしいラーメンを作れるだけでなく、経営にまつわる最低限の知識が必要ということです。

しかし、社長は売上を獲得することが一番大事ですから、経営の最低限の知識は税理士をご活用してほしいと思います。

報酬は発生してしまうかもしれませんが、事業を進める上で一番怖いのは「予測していない支出が突然生じること」ではないでしょうか?経営の基礎は、予測して、準備や対策をすることだと思います。

税理士への報酬月額数万円を事業継続への保険だと考えれば、十二分に費用対効果が見込める支出なのではないでしょうか?

事業をはじめたら税理士をパートナーにしましょう!

持株会社制を廃止(平成24年4月)

(記事)

日本製紙グループ本社は、2013年4月1日に完全子会社の日本製紙と合併して、01年に導入した持株会社体制をやめる。

(概観)

約10年で持株会社体制に終止符を打つ決断をしたようです。

これは非常に大きな経営判断だったと思います。持株会社制に移行するのにも相当に体力とコストをかけて実行しているわけで、これをもとに戻すというのにも相当に体力とコストをかけることになります。

持株会社導入当時は経営のスピードアップや独立の採算性による責任明確化などのメリットを考慮したうえで実行したと思いますが、日本製紙グループでは持株会社制はメリットよりもデメリットが多く出たという結果だったのだと思います。

組織を常に発展させるための経営者の困難な舵取りの一端が、企業グループの保有形態に表れるのは確かですから、そこから学べることは多いと思います。

個人事業、中小企業においても、事業を始める際は、個人事業と法人組織の差異を理解したうえで、自分にあった形態を納得して選択し、事業を進めることが大事だと思います。事業を始めようとしたところから経営者として競争に勝つための判断合戦は始まっています。

合同会社の設立3割増(平成24年4月)

合同会社という組織形態が、増加しているようです。

創業者にとっての最大のメリットは設立費用が安いところでしょう。

株式会社が24万円程度実費でかかるのに比較して、合同会社は10万円程度の実費で済みます。

株式公開はできませんが、当面非上場経営を考えている場合には、経営上大きな問題はないでしょう。また、税法上の扱いは法人ですから、株式会社と大きな差異はありません。

昔の商法の印象で会社設立には費用がかかると思いこんでいる方がいるかもしれませんが、現在は株式会社でも資本金1円から設立可能ですし、合同会社という形態もありますので、思ったほど費用をかけずに会社を設立することが可能です。

いいアイデアがあったら、どんどん起業して日本を活性化して下さい。

アップルも初めは自宅のガレージからスタートしたそうです。日本の若者だって米国に負けず優秀だと思いますので、起業して自分のアイデアで世界を獲って下さい。

その際は、是非佐々会計にお声掛けください。応援させていただきます。

強まる創業者支配(平成24年4月)

(記事)

ネット検索最大手のグーグルは議決権のない種類株を発行すると表明。株数増と経営の主導権確保を両立させる手法だ。

(概観)

グーグルのラリーペイジCEOは種類株を利用する理由として、「技術開発には時間がかかるので長期的な展望が必要だ」としています。

一方でロイター通信は、「グーグルは企業統治の底辺争いに加わった」と辛辣なコラムを記載したそうです。

この議論については、株式を市場に公開するということの意味を考える必要がありそうです。

私が思うところでは、株式を公開するということは、会社を私物から公の存在に転換させることではないかと思います。

その点から考えてみると、公開しながら議決権は創業者が過半を握っているという状態は、公開のメリットは享受しながら、私物のままにしておきたいという創業者のエゴが強すぎるように感じます。

しかし、問題はこれが可能であるという法律の存在でしょう。彼らは有能な弁護士からそのような提案を受けているのみでしょうし、それが合法だとしたら、経営者としてはそうしておきたいだろうと思います。

ただ、立法論はともかく、私物のままでいきたい場合は、非上場で進めるのが筋だとは思います。市場と考え方が合わないということは、もともと非上場の方が実情にあっていたということかもしれません。

グーグルほどの企業であれば公開していなくても、資金調達に困ることはないような気もしますので、非上場にして好きなように経営を行うというのが良いかもしれません。

日本の中小企業経営者の方も株式の公開を考える際は、そのメリットとデメリットをじっくりと比較検討したうえで判断した方がよろしいでしょう。

2000人対1人の戦い(平成24年4月)

(記事)

韓国サムスン電子は国際標準化部門に約150人を配置。ドイツのシーメンスは全社で約2000人が国際標準化に携わっていた。日本企業では国際標準化に従事する人員の平均は1人未満。

(概観)

古くはVHSとベータ、最近では電気自動車の充電口の規格など、標準規格をめぐる争いがビジネスで重要なことは周知の通りです。

しかし、この記事では国際標準を獲るための人員が外国の企業と日本の企業とでかなり差があることを指摘しています。

日本が高い技術力で先行しても、後発の類似技術を強い営業力により速いスピードで広められると世界標準獲得競争に敗れます。それがどれだけビジネスに大きな影響を与えるかは言うまでもありません。

技術を開発し、特許権を取得して技術を守りつつ、いち早く世界標準規格を握り他のメーカーの参入障壁を高くし、一気に国際市場を占有する。というような一連のスピードある戦略をこれからの企業は考えて行く必要があるということでしょう。

スバルBRZ快走

富士重工がトヨタと共同開発した小型スポーツ車、スバルBRZの納期が2013年1月以降になるそうです。

車に詳しい訳ではないですが、個人的に近ごろのスバルはインプレッサといいBRZといい、魅力的に感じます。

軽の製造は停止して、スポーティーな車をコアにして、デザインなどに資金を投入しているのが、インプレッサやBRZから見てとれます。

従来から、エンジンは水平対向ボクサーエンジンという特徴ある強みを有しており、WRC参戦経験を生かした技術力にも固定ファンが多くいます。

それにトヨタの資金力と現場力、環境技術力が加わり、好循環を生み出していると思われます。

スズキとVWとの提携がぎくしゃくしているように、提携は難しい経営判断ですが、

トヨタとスバルについては、今のところ非常に成功している例と言えるのはないでしょうか?

これからのスバルの車が楽しみですね。

小規模宅地の改正で相続税納税者が増加(平成24年4月)

(記事)

多くの人にとって最大の相続資産は親の家の土地。その評価額を最大8割減額できる制度が変わり、納税で多額の現金が必要になるケースが増えている。

(概観)

この記事の制度とは、「小規模宅地の特例」と言われている制度です。

この制度が2010年4月から変わってしまって、大きな問題になっているということです。

よくあるケースの一つとして次のようなものがあります。

以前は、ある方が亡くなった場合に、その方が住んでいた一般的な広さの居住用宅地を、同居していた配偶者に半分、もう半分を別居していた子供が相続したようなケースでは、両方とも小規模宅地の特例が使えたのですが、2010年4月からは配偶者の半分は適用できますが、子供が相続した半分については適用できないことになりました。

これにより、居住用宅地しか財産がないようなケースでも、立地が良く資産価値が高い住宅に住んでいるような場合では、相続の仕方を間違えると相続税が課税されるケースが発生しているとのことです。

上記のケースであれば、例えば同居していた配偶者が全部又は大部分を相続すれば、全部又は大部分に小規模宅地の特例を適用できますので、相続税が課税されるケースは少なくなると思います。

失敗恐れず走りながら修正(平成24年1月)

(記事)ローソン社長 新浪剛史氏の言葉

成功物語を作るためには、失敗こそが源泉となるはずです。

 

(概観)

確かにその通りでしょう。

挑戦しないと失敗も成功もしないということですね。

しかし、中小企業においては、資金力に限界もあるので、失敗もある程度管理できないといけません。

それには帳簿を付けることは最低限の義務になると思います。

昔、フランスでは「帳簿を付けない商人は死刑にする」という法律があったと聞きます。これにより、フランスではアジアよりも早く産業が発達したという話があります。かのゲーテも複式簿記は最高の発明の1つだと言っています。

日本は教育制度の問題で、複式簿記が未発達ですが、教育のせいにしていても始まりません。

経営者の方は最低限、複式簿記により帳簿を付けないと、熾烈なグローバル競争に勝てないことを認識しておく必要があるでしょう。

逆に考えれば、他のアジア諸国などは日本よりも遅れてますから、それだけで、一日の長があるということになります。

パークコーポレーションの戦略について(24年3月)

(記事)

青山フラワーマーケットを77店舗展開するパーク・コーポレーション。

成長を続ける秘密は店舗内を見渡すとよく分かる。

お店には冷蔵用ケースがない。商品の生命線である花の鮮度が落ちやすいが、仕入れたら1~2日で売り切る。花の廃棄率は業界平均の1~2割に対し、わずか3%。廃棄分を上乗せした値付けをしないため、低価格が実現できる。商品の回転率を徹底的に上げることで収益力を高める。

 

(概観)

冷蔵用ケースがないというのは花屋さんとしては、画期的なのではないでしょうか?

既成概念に縛られない柔軟な発想が高収益体質を生んでいると思います。

冷蔵用ケースがない→廃棄しない量だけ仕入れなければならない→仕入れた分は売り切らないといけないと言うように、冷蔵用ケースがないという形式上のことが従業員への在庫管理の意識に転換されていきます。井上社長のすごいところは、それを見越しての冷蔵用ケースを置いていない点です。

在庫管理は商売において重要課題なのですが、どうしても売上に目が行きがちのようです。

在庫管理は売れ筋を把握すること、廃棄率をみること、商品別利益率をみることに直結します。その結果、不要な仕入れは省かれることになりますから、在庫が減少しキャッシュフローが改善され、利益の拡大にもつながるわけです。

余談ですが、井上社長は原則週に3日しか出社せず、9月は1カ月休暇をとり視察や読書で自分磨きをしているそうです。

井上社長の仕事の重要部分は儲かる会社の仕組みを創造することなのでしょう。

既成の商品を扱う事業で競争相手が多い場合でも、組織の意識を差別化することで大きな成功を獲得できることを明示しています。

シンガポールで経営指揮(平成24年1月)

(記事)

HOYAの鈴木洋CEOが仕事の拠点を日本からシンガポールに移したことが分かった。

 

(概観)

HOYAはグローバル経営体制を早くから構築している企業ですから、驚きませんでしたが、日本の企業全体がこういう思考に転換していきつつあります。HOYAの本社は、まだ日本にありますが、この状態であればいつでも他の国に移すことができるでしょう。

経済がこのような段階に移行している時に、自分の事業が国内完結の超ドメスティックである場合には、その事業の将来展望をもう一度しっかりと精査してみる必要があるのではないでしょうか?

全てが世界基準になったとき、自分の事業の競争相手はどう変わっていくのか?顧客はどこにいるのか?激変の世の中を生き残るための戦略を探り続ける必要があるでしょう。

伊集院静氏の新成人への言葉(平成24年1月)

(記事)伊集院静氏の言葉

大人ってなんだろう?歳を取れば誰だって大人になる?

そんなはずはないに決まっている。こうすれば大人になれると書いてある本はどこにもない。

それでも世間には素晴らしい大人とそうでない人がいる。

なぜだろうか。たぶん生き方なんだろう。

大人になるために何からはじめるか。私はこう思う。

自分は何のために生まれてきたか。自分はどんな人になりたいか。

それを考えることだ。考えること、その答えを探すことには

不可欠なものがひとつある。

それは一人で考え、一人で歩き、一人で悩むことだ。

孤独を学べ。孤独を知ることは、他人を知ることだ。

人間はお金のために生きているのではない。

人生は出世したり贅沢をするのが目的ではない。

生きる真理を見つけることだ。社会の真実を見る人になることだ。

そうして何より明るくて、溌剌とした人になろうじゃないか。

明るい人って、見ていて気持ちがいいじゃないか。

今日一日、人生を考えたら、君と初めて乾杯しようじゃないか。

酒は喜びと悲しみの友だ。

 

(概観)

文章の力の大きさを改めて感じさせる言葉だと思いました。

こんな言葉を新成人にかけられる大人はどれだけいるだろう?

大人とは自分の人生の目的を模索しながら、真理を探求し続ける人のことである。と私は解釈しました。

この文章を創るには、独立した心が必要だと思います。

現在の社会を直視し、真理を追求する逞しい大人になって欲しいという期待が表現されていると思います。

新成人への言葉ですが、私自身もハッとさせられる言葉でした。

フェイスブック創業者と種類株式(平成24年2月)

(記事)

米国のインターネット企業の間で、新規株式公開(IPO)に先だって創業者らが複数の議決権を持つ種類株を取得し、経営権を維持しようとする動きが広がっている。

(概観)

日本でも会社法の導入に伴い、様々な種類株式を発行することが可能になりました。上場会社では一部で配当優先株を普通株とは別に上場しているケースなどがありますが、それほど多くの上場会社が種類株式を使用していると思えません。

しかし、社長一人が株主である非上場会社については、事業承継対策として活用を検討したい制度になります。

例えば、子供に事業を承継させたいので株式を譲りたいが、子供が一人前になるまでは拒否権は持っていたいと考えている社長などに種類株式は利用できます。

中小企業の経営トップたる社長は、同時にその企業の所有者たる株主としての地位も併せ持っているので、株主として企業をどのように統治し承継していくかという視点を持ち、顧問税理士とベストな企業統治について議論をして欲しいと思います。

くれぐれも、会社の経営は長男に任せたのに、株式は二男に承継させてしまったということがないようにお願いします。

アップルの強みについて(平成24年1月)

(記事)

驚くのはアップルの現金を生む力だ。同社の手元資金は現在760億ドル。米政府の現金残高とも肩を並べる水準だ。その強さはどこから来るのか。

ヒントは一つの財務指標にある。「キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)」。在庫と売掛金、買掛金を比べ、製品の製造から現金回収にかかる時間を探る指標だ。

2010年度はソニーやパナソニックが約40日だったのに対し、アップルはマイナス20日。(略)製造する20日前には回収を終えていることになる。

 

(概観)

これはすごいですね。製造する前にお金を回収しているとは、なんたるビジネスモデルでしょう。

魅力的な製品を考える発想豊かな経営者、その発想を見事に形にできる技術者、その商品力を武器に徹底的にキャッシュの効率を考えている財務担当者、その考え方を元にタフな契約交渉を行っている法務担当者など、各部門間の意思が連携された組織の存在が目に浮かびます。

日本では、契約作成や事業戦略策定の際に開発、製造、法務、財務、経理などが一同に会し、意見を述べるという場面はあまりないのではないでしょうか?

こういう一見地味そうに見える戦略が、大きな手許キャッシュを創出し、借入金を最小にすることにつながります。

これが経営者のマインドをどれほどポジティブにすることになるか、経営者の方であればお分かりいただけると思います。

しかし、結局のところ、このバランスシートを創っているのは経営者の力量なのです。バランスシートを見れば経営者の考えが分かると言われるのは、こういうことなのです。

武田薬品工業に571億円還付(平成24年4月)

武田薬品工業は移転価格税制に基づき大阪国税局から受けていた追徴課税処分の一部が取り消され、還付加算金116億円を含め、571億円が還付される見込みだそうです。

これは抗潰瘍剤「プレバシド」という製品を米国の合弁会社に販売した際、その販売価格が第三者価格よりも低額だったため、税務当局に日本での課税漏れが発生したと指摘されたものです。

通常、日本で追加徴収される移転価格税制による課税が行われた場合、米国では還付が発生することになるため、二国間相互協議により、その実現を図ることになりますが、このケースでは二国間協議は不調に終わったようです。

そのため、武田製薬工業としては、今回取り消されなかった部分については未だに日米で二重課税状態にあることになります。

グローバル企業に対する課税については、国外所得免税方式や外国税額控除方式により二重課税を排除することが原則的な考え方になりますから、武田薬品工業の現状は課税上好ましくないと言えます。

世の中に貢献したいという日本の真面目な企業の活動が、これらの税制により不利益を被るのは、本当に残念です。

また、還付加算金116億円は国民の血税であることも忘れてはいけません。

伊藤忠が北欧パルプ大手に出資(平成24年4月)

(記事)

伊藤忠商事は製紙原料のパルプ生産で世界5位の北欧大手に出資する。4億7200万ユーロで発行済み株式の24.9%を取得することで基本合意した。

(概観)

税金について少し知識のある方であれば、24.9%というところで記事を読む目が止まったのではないでしょうか?

通常、世界的に見て日本の税率は高いわけですから、外国企業に出資するのなら25%以上持った方が税金的には有利なはずだからです。

しかし、北欧と聞いて合点が行きます。北欧は社会福祉を充実するために国民が高い税率に合意している国です。今回はフィンランドですが、法人税率26%、地方税率18~19%ということですから、日本の方が税率が低そうです。そうすると、国内に配当で還元した場合の約2%課税を考慮して25%持つことは得策ではないと判断したかもしれません。

しかし、伊藤忠商事程の大企業にしてみれば、大きな税務上のインパクトはなさそうなので、単に相手方の意向や現地の法律上の問題かもしれません。

バングラデシュはカレーがうまい?

先日、国分太一さんが司会している夜中番組で、いろんな国の外人さんがたくさん出て話をするというのがあって、たまたま見てました。

そこで、お国自慢というのがあったのですが、バングラデシュの方が「うちのカレーは世界一うまい」と豪語してました。隣の席がインド人だったのですが、かなり激しく言い合ってました。

バングラデシュは首都おたくの私でも、簡単には首都が出てこないような国ですが、今度バングラデシュ料理屋でカレー食べてみようと思ったのでした。そう考えると、この人は相当バングラデシュの宣伝をうまくしているな~と思います。

ちなみに、日本からのお土産で喜ばれるものとして、ロシアの人はカイロ、砂漠圏の人は目薬、全体としては着物だそうです。あと、ウォシュレットやアニメとかには感動しているそうです。ロシアにはカイロがないそうなので単純に持っていったら売れそうですよね。

世界の方が日本をどう見ているのか、どういうとこが好きで、どういうところが嫌いなのかを聞くと、グローバル化に適合するのに少し役立つかも?

CSK 富士電機 持株会社制を廃止(平成22年5月)

(記事)

富士電機ホールディングスとCSKホールディングスがそれぞれ持株会社制度を廃止する。事業ごとの独立性を追求する手法を修正、グループ内で相乗効果を引き出す狙い。

 

(学び)

かつて商法改正と税制で組織再編税制が整備されたのを受けて持株会社形態に移行した企業でトップの交代等が起こり、ガバナンスの考え方に変化が見られてきたということだと思います。

CSKについては2005年10月に持株会社制度に移行したということなので、ちょうど5年経過したことになります。これは税制が影響している可能性があるかもしれません。組織再編税制によりグループ内組織再編の場合には、特定資本関係が生じてから5年以内の組織再編については繰越欠損金の引継制限があるため、合併の時期を2010年10月にせざるを得なかったのかもしれません。

本当はもっと早い時期に合併を模索していたかもしれないですが、税制が経営判断を縛ることがあるということです。従って、経営者としては重要な経営判断に係る部分では、税制の縛りからフリーで判断できる環境を確保しておくことも、機動的な意思決定を行うための重要な戦略になると思われます。そういう意味で、連結納税制度については経営判断をかなり縛ると考えられるため、単に現状の試算では税金が少し安くなるという理由だけで加入すると、将来のM&Aのスピードに悪影響が生じることがあると思いますのでご注意ください。

海外のインフラ整備を官が支援(2010年4月)

国土交通省の有識者会議「成長戦略会議」が海外のインフラ受注の支援などを織り込んだ提言をまとめたということです。

アジア、アフリカなど今後発展が望める発展途上国への官民一体での取り組みは非常に素晴らしいと思います。

インフラの整備で日本ブランドをアピールして、国家間での信頼を築ければ、日本経済にとって非常にプラスだと思います。

資源の確保にもプラスに働くを思いますので、資源の乏しい日本にはこのような取り組みは将来に生きてくると思います。

大国中国、インドなどが力を持ってくると食料、資源の獲得競争は熾烈を極めるでしょうし。

しかし、限りある資源、食料の獲得能力が乏しい国はどうなっていくのか?という難題も従来に増して問題になってくるかもしれません。

企業 強さの条件(HOYA)(平成22年5月)

(記事)

東京都新宿区のHOYAの本社には事業部門のトップが1人もいない。「事業の本社機能は消費地の真ん中に置く」。最高経営責任者(CEO)、鈴木洋の考えは明快だ。

眼鏡レンズの事業本社は5年前に日本からオランダに移転。金融危機後の市場の激変を見るや、昨年には主力工場があるタイに移しアジア全域に直送する体制に切り替えた。

~中略~

海外利益を国内で生かす道も開けた。海外子会社からの配当金が実質非課税になったのを受け、HOYAはオランダの財務拠点から約1200億円を日本に送金。これまでは海外で再投資に回っていた資金を、株主還元や国内に拠点を置く医療分野の開発力強化に充てた。同様の動きはほかの企業にも広がり、国内雇用と次の成長を生む。

内需が細る日本から逃げるのではなく、世界市場で成長の果実を膨らませ、日本で再投資する仕組みを作る。何を外に出し、何を残すのか。その戦略が企業の将来を決める。

 

(学び)

HOYAの戦略はすごいと思います。他の日本のグローバル企業もHOYAと似たような体制なのかもしれませんが、改めてグローバル競争の熾烈さを感じました。登記上の本社は東京都新宿区にあるのでしょうが、もはや形式上のものでしかないような気がします。こういう発想を持った企業が登記上も日本に本社を置いておく必要性は既にないのかもしれません。このままでは国内企業の日本からの離脱という現実も遠からず起こるでしょう。

そして税金的には、オランダに財務拠点がある点、日本の税制が変わるや資金の流れを変更している点から考えても、世界各国の税制や租税条約を徹底的に調べ、税金的に最も優位になる資金循環を実現しているものと思われます。税金をコストとして捉え、グローバルで税金の極小化を考えている課部署も存在するでしょう。今後更なるグローバル化を目指す企業においてはHOYAの体制や戦略から学べることは多いと思います。

もはや世界は一つの市場なのですね。そういう意味で、経済は言語や文化よりも世界統一基準に先んじているように感じます。IFRSも会計基準の世界統一基準として動向が注目されます。

排出枠代金が行方不明に?(平成22年5月)

日本政府がウクライナ政府から取得した排出枠の代金200億円がウクライナで行方不明になったらしいです。

環境対策は重要だと思いますが、将来の子ども達にきれいな空気を残す前に、将来の子供たちにきれいな財務体質の日本を残す方が大事なのではないでしょうか?

京都議定書で自分の首をしめつつ、資金の管理もできない国に空気みたいな資産を買う対価として200億も支払う。

発展途上国への資金援助の一環なのでしょうけど、日本の税収や国債発行の状況をみていると、企業経営で考えたら既に結構厳しい状況ではないでしょうか?

ウクライナからすごい資源確保の約束とかを取り付けているのだと思いますが、平成22年6月にまた200億円を支払うそうですから、なんとも太っ腹です。

米に技術拠点 キャノン検討(2010年5月)

表題の記事が新聞に出ていました。

この中で御手洗会長は「米国は世界の頭脳が集まる国」と言っておられます。

その通りだと思うのですが、この発言に国は危機感を持つべきだと思います。

日本の超一流企業が頭脳は日本ではなくアメリカだとしているわけです。これではいけません。

日本を世界の頭脳にするように戦略を練って欲しい。

日本人の英語力が問題なら英語教育を本場から教師を読んで徹底的に行ってもいいでしょう。

大学の授業は全部英語でもいいかもしれないですし、途上国から優秀な人材を奨学金でどんどん招くのもいいかもしれません。

優秀な教育者を全世界から招へいすることも必要でしょう。教育の分野を、まず、世界基準にすることで、自然とそこで学んだ人が世界基準になるということが良いのではないでしょうか?

とにかく世界の頭脳は日本なんだとアピールして欲しいと思います。

世界から人が集まれば国は自然と発展するのではないでしょうか?

セイコーHD、社長解任(平成22年5月)

セイコーHDの社長が解任されたそうです。

あまり税金とは関係ないのですが、企業のガバナンスとして中小企業経営者の方に考えていただき事例です。 

ここから学びたいのは、株式を上場するのが常にベストな戦略ではないということを再確認していただきと思います。

同族会社においては創業者一族の力は絶大です。その力こそ企業の発展の原動力であることもあると思います。

株式を上場するということは公の会社にバージョンを上げるということです。公の会社にした後にも一族の力を同じように発揮していきたいと願うのは無理と考えていただいて良いと思います。これからの上場会社は成長を止めることは許されません。純粋な資本主義の世界での闘いに参加するということなので、舞台は願わなくてもグローバルになります。日本の人件費よりも人件費の安いところで生産した方が有利なことが多い訳で、その製造、販売のベストな市場を世界から探すことになるのは当然です。経営者も当然世界市場から探すことになっていくでしょう。そういう覚悟が必要になると思います。

非上場企業の方が同族会社にとっては有利なこともあります。例えば、非上場企業は外圧がないため、利益至上主義でなく、創業者一族の事業への思いを継続的に保持して行けます。株は同族で持っているため、相続対策していけば買収されるリスクもありません。

従って、企業の成長=株式の上場とは考えないで下さい。経営者が考える企業の将来像を実現するための一選択肢に過ぎません。将来への出口戦略としての上場など目的意識を持たないと、創業者が思っている方向と違う方向へ会社が行ってしまうかもしれません。これは創業者の命とも言うべき会社が自分思いと違うものになってしまうことを意味するので、残念な結果になるかもしれません。

福利物産に学ぶ永続の力

福利物産は創業から220年に渡り事業を継続してきた食品メーカーだそうです。この福利物産の記事から中小企業が永続するためのヒントを考えてみました。

と言いますのも、私は中小企業にとって、事業を永続していくことが何よりも大事であると考えているからです。成長を志向し、株式を上場するというのも一つの永続の形ですが、非上場を維持した上で一族で経営し続けることができれば、より理想形に近付くかもしれません。多額に利益を出すわけでもなく、規模をやたらにでかくすることでもなく、適正規模で適正利益を計上して永続する。これが重要だと考えています。

 

永続のヒント

 時代に対応する

福利物産の場合は時代の変遷に伴い海産物問屋から食品メーカーに変貌を遂げた。

 強みを持つ

福利物産の場合は「味」。いつもの原材料が入荷できず「味」を維持できないなら減収もやむなしと考えている。他の原材料ではこだわりの「味」が出ないという経営判断。

 風通しの良い社風

福利物産の場合は社長が社員との話し合いの中で常に進化の種を探している。

 老舗だけど新しい企業を目指す

福利物産は先代社長からこれを経営の根幹に据えている。現社長はこれを「守るべきものと変えるべきものを分けて経営したい」と表現している。

京セラ50億円申告漏れ 大阪国税局が指摘(2010年4月)

(記事)

京セラは27日、海外子会社との製品取引を巡り、大阪国税局から2008年3月期までの5年間で計50億円の申告漏れを指摘されたと発表した。

 

(学び)

最近、移転価格税制での更正事例を新聞紙上でよく見ます。平成21年税制改正で外国法人からの配当金が益金不算入になったことで、移転価格税制の運用を強化している可能性がありそうなので注意が必要です。

以前にも少し触れましたが、グローバル企業においては自己防衛のために所得移転がないことを証明できる書類を整備しておくが重要です。もし余力があればAPA(事前確認制度)も利用して、万全を期して下さい。これで更正を受けると相互協議等が長期にわたりかなり労力とコストが失われると思うので、事前にディフェンスを固めておいた方が長い目でみれば割安かもしれません。

最低限のディフェンスを固めたら、全世界ベースでの利益管理体制を構築しつつグローバルタックスミニマイゼーションを実施して、経営管理面と税務面の両方で攻めに転じるのがよろしいかと思います。

 

綜合警備保障 ベトナム3位に出資(平成22年5月)

(記事)

綜合警備保障はベトナム3位の大手警備会社、QTSC-GSに15.6%出資した。QTSC-GSの発行済み株式150株を約2800万円で取得した。綜合警備保障は昨年11月に警備コンサルティングの現地法人を設立しており、新興国で今後増加が見込める警備需要を開拓する。

 

(学び)

円高を背景に海外に攻勢をかけようというM&A戦略です。ベトナム3位の規模の会社をこの金額で、ある程度の影響下におけるのであれば、割安にも感じます。

税金面としては、現地法人から出資するのか、日本の親会社から直で出資するのかで扱いが異なります。

現地法人から出資した場合には、QTSC-GSからの配当金は現地法人を経由して日本の親会社に還元されることになります。現地法人は親会社が25%以上保有していると思われるので、現地法人からの配当金は親会社で95%益金不算入ということになります。この意味するところは、簡単に言うと、QTSC-GSが稼いだ所得について日本に還元しても、ほぼベトナム現地の税率で完結するということです。

これに対し、親会社が直で出資した場合には、保有割合が15.6%なので、配当金の95%益金不算入の規定は適用にならず、配当金は益金算入した上で、源泉税について直接外国税額控除が適用されることになります。この意味するところは、簡単に言うと、QTSC-GSが稼いだ所得について日本に還元すると日本の税率40%に引き直されるということです。

どちらの形にするかで、手元に残るキャッシュに影響が出ますから、海外を攻める際には、どの国にどのようなスキームで進出するかを考えることが重要になります。95%益金不算入の規定を有効に活用するには、税率の低い国(20%以下ですとタックスヘイブン税制にも注意が必要になります)で配当金に係る源泉税がない又は低い国に進出するとメリットが大きいと考えられます。

 

お医者様と消費税(平成22年11月)

今、お医者様が消費税に怒っています。

お医者様はどういうことに怒っているのでしょうか?

これをひも解いてみましょう。

お医者様が納める消費税の計算構造はざっくり言うと次の通りです。

自由診療売上の消費税-自由診療売上に対応する仕入れの消費税-自由診療と社会保険診療に対応する仕入れの消費税×課税売上割合

言葉はともかく、社会保険診療に対応する仕入れの消費税がマイナスされていない点に着目して下さい。

お医者様が業者から仕入れる器具や薬品には消費税が上乗せされています。

お医者様の売上のうち社会保険診療の部分は非課税売上になります。

つまり、仕入れでは消費税を負担しているのに、非課税売上に対応する消費税は控除できないため、消費税分を負担させられるのは納得いかんということです。

こういう現象は、居住用住宅の賃貸業でも生じます。

ただ、賃貸業は賃貸料を自由に設定できるため、消費税分を上乗せすることも可能であるのに対して、社会保険診療の料金は法定化されているため自由に設定できるわけではありません。

ここがお医者様が怒っている原因です。

以前見た記事では、「本来消費者が負担するべき消費税を医者が負担しているのはけしからん」と記載されていたのですが、消費税法では納税者は事業者と明記されていますので、この論調では裁判に勝つのは難しいかもしれませんが、怒っている理由は理解できます。

裁判の経緯に注目しましょう。

 

東レ、追徴課税52億円(2010年4月)

(記事)

東レは21日、海外子会社との取引について、東京国税局から移転価格税制に基づく法人税などの申告漏れの指摘を受け、約52億円の追徴課税を受ける見込みになったと発表した。指摘の対象は米国とフランスの子会社との2008年3月期までの6年間の炭素繊維複合材料の取引。東レが各子会社に原料などを販売したが、国税局は取引価格が適正ではなく、日本側の収益が過少だったとみているもよう。東レは10年3月期に暫定的に追徴分の法人税約52億円を計上し、連結最終損益の見通しを従来予想の100億円の赤字から150億円の赤字に下方修正した。

 

(読み解く)

移転価格税制とは、簡単に言うと、国と国が税金を取りあうために出来た税制です。確か当初導入したのは、かのアメリカだったと思います。ある国がこのような制度を規定すると他の国も規定せざるを得なくなります。

なぜなら、アメリカが突然「おたくの企業はアメリカでもっと税金を納めるべきだから、その分を日本から返してもらえ」と言うわけです。

日本はたまったものではありません。アメリカがその気なら、うちだってということで、日本でも同じような税制を規定して外資企業とかに、「おたくの企業は日本でもっと税金を納めるべきだから、その分をアメリカから返してもらえ」と言うわけです。

そして近頃は、日本の税率が高いので国内企業までできれば海外で利益を稼ぎたいなと考えだしたので、これはたまらんと日本企業にも適用を強化しているのでしょう。

正直言って、これで更正された企業の方はたまったものではありません。こんなことで何億円もお金が取れるんだとびっくりします。

 

(学ぶ)

正直言って、この制度はやっかいすぎるので、海外売上高が1000億円を超えるようなところは、ビッグ4と言われる大手監査法人系の税理士法人にディフェンス用の資料を作成してもらっておいた方がいいと思います。APAという事前確認制度もありますから、最大限利用して大事故を防ぐ必要があります。

コストは非常にかかりますが、東レの事例をみると、この問題は切実かつ重大ですので、グローバル企業の必要経費として割り切るしかないでしょう。それでなくても100億円の赤字なのに、それが一気に150億円の赤字ですよ。アメリカとフランスは租税条約を締結しているので、それなりに聞く耳はもってくれると思いますが、解決するという確約はありません。

個人的にはこれは国同士の取りあいなのですから、会社を通さずに国同士でやり取りすれば良いのではないかと思います。正直言って、どこの国でどれだけ利益出すかなんて、企業の自由じゃないんですか?取引価格があまりにも適正でない場合は仕方ないとしても、TNMM法のような類似企業の利益レンジに入っているかどうかの検証なんて、なんの意味があるんですか?利益率が高いのはそこに無形資産の価値がある?とかいうけど無形資産の価値の測定方法なんてそれ自体はっきりしないじゃないですか。ああいう議論は高尚な感じがするのですが、中身はないと思います。全世界を1カ国として捉えれば問題は解決しますので、国で取り合ってないで、グルーバル経済に見合った、グローバル政府のことでも話し合った方がよっぽど前向きなのではないかと思いますよ。

とにもかくにも、日本を代表するグローバル企業の方々は保険としてビッグ4のお墨付きをもらっておくのが良いと思います。

でも、前向きに捉えれば、子会社全体の利益率等の管理の強化につながりますし、本社主導での管理体制を整える大義名分にもなるでしょうから、経営者としてはうまく活用したいものです。

 

 

日本の借金882兆円(平成22年5月)

この882兆円という金額はGDP比で218.6%、1人当たりの負担額は693万円だそうです。最近、危機に陥ったギリシャがGDP比100%程度、1人当たり負担額300万円程度だったということなので、巨額であることは間違いなさそうです。

現在の国の施策をみると更に借金を増やす方向にあると思います。既に進行しつつある少子高齢化社会での社会福祉費の増大、国力の低下による税収の減少など、なかなか厳しい状況が続くことが予想されます。巷では、消費税の増税はやむを得ないというような意見があるようですが、これも本当でしょうか?消費税は富裕層にも貧困層にも同様に課税がなされる税金です。これを大幅に増税するということは貧困層と富裕層で所有できるものが歴然と違ってくる可能性が出てきます。

よく消費税率を北欧諸国などと比較しているものを見ますが、北欧諸国が消費税を高率にして高福祉社会を実現しているのは、アメリカほど格差を認めない社会風土があるからだと思います。

税制を考えるとき、単なる財政難だから増税するとか、経済を刺激するために優遇税制を使うとかいうのは必要な部分ではありますが、一方で税制の根幹を考えるときは国の将来像を描くことにもつながることを政治家は理解しておくべきです。選挙に勝つことに心奪われていると本質的な議論ができないのではないでしょうか?有名なスポーツ選手を日本を代表する党がこぞって擁立している姿に危機感が募ります。

消費税の増税という議論は財政難だから実行するというレベルのものではありません。安定的に税金を確保できるかもしれませんが、貧困層が消費できない世の中になる可能性もあります。税還付などの方式も考えているようですが、税還付制度で申告が必要になる場合、その実効性はあるのか?といった点も心配です。

やはり、増税議論の前に歳出削減の議論や国の方向性の議論を徹底的に行って欲しいと思います。

 

 

錦織選手が逆転勝ち!(平成22年5月)

全仏オープンで期待の錦織選手がヒラルド選手に2セットダウンから3セット連取して逆転勝ちしました。

錦織の次の相手は第3シードのノバク・ジョコビッチ選手です。

かつて、ナダルとも接戦をしたことがある錦織選手はジョコビッチ選手にとってもやっかいでしょう。

ジョコビッチ選手は強すぎる相手ですが、錦織選手なら勝つ可能性はゼロではないでしょう。

錦織選手の強烈なフォアが炸裂すれば、天才ジョコビッチと言えども精神面が崩れる可能性あります。

全仏で一気にスターダムに駆け上って欲しいものです。

 

 

グローバル化と税制を考える(平成24年3月)

グローバル化が進むにつれて、様々な歪みが出てきているように感じます。その中の一つに、各国の税制の差異による問題があります。

例えば日本では法人税が原則25.5%ですが、中国では原則25%、シンガポールでは原則17%となっています。この場合に、それぞれの国に子会社等を有しているグローバル企業では、どうしてもシンガポールで所得を出した方が税金が少なくて済むなぁと考えてしまうわけで、それを抑え込もうと、各国は移転価格税制やらタックスヘイブン税制やら難しい税制を設けているわけです。

最近では移転価格税制による税金の追加徴収のニュースもよく見るようになりました。しかし、ちょっと待って下さいよ。といいたくないですか?そもそも企業はどこで利益を出しても自由なはずです。それを移転価格税制は、この国の同業他社は利益率が3%ぐらいだから、おたくが15%なのは利益を移転しているとか理不尽なことを言われる訳です。

そもそもこれは企業のグルーバル化に対応した税制の議論が世界で行われていないことに問題があるわけです。「企業には国境などは関係なく外貨を稼げ、雇用を創出せよ」と言いながら、各国の税制は国単位のものなのでそれの齟齬が生じているだけです。これは誰の責任だ?

国同士の責任ですよね。その作業を企業に押し付けているという実情ではないでしょうか?そして企業は移転価格税制のリスクを回避するために、各国の利益をコントロールすることが大事とか、税務プロフェショナルに言われるわけです。これは企業としてはいい迷惑ですよね。何で税金のために各国の利益配分をコントロールしなきゃいけないんだ、と。

これを解決する案を考えていたのですが、例えば、こんなのどうでしょうか?株式等を50%以上(普通は超だが)保有している子会社等の法人税については次のようにしてはどうでしょう?

①所在地国と親会社がある国に一定の届出をする

②その子会社等については親会社所在国の税制で親会社所在地国に一旦納付することにする

③その後に子会社等所在国の税務当局とその税金をやりとりする

これによるメリットは

①各企業が税率の差により子会社等に利益を付け替えなくなる

②企業が突然の税務リスクなく国際展開できる

③本来の責任がある機関がその責任を果たすことになり、企業に過重の責任を押し付けなくて済む(既に源泉徴収作業の責任を企業に押し付けている訳ですしね)

④軽課税国に親会社がある企業については、各国が子会社の進出を拒否することができるようにしておけば、軽課税国への親会社の移転を抑えることができる

⑤各国の税率競争がなくなり、法人税を有効な税制として継続できる など

各国の課税権や税制の解釈上は、現状では問題があると思いますが、法人税を有効な税制として維持でき、国が独自の税率を定められるという意味では、悪くないかなとも思います。

本当は法人税についてはグローバル単一税制の制定が理想かもしれませんが、各国で異なった文化や思想があるわけなので、各国の独自性を尊重しつつ、協調できる世界を目指すうえで、税制の問題は試金石となっているのではないかと思います。

自由な企業の競争活動を世界は確保することも大事だと思うので、あまり不合理なことで企業に負担をかけないようにしたいものですよね。

 

 

税金の精神(平成24年11月)

福沢諭吉は「学問のすすめ」の中で次のようなことを言っています。

「政府の保護を受けて、泥棒や強盗の心配もなく、一人で旅行しても山賊にあることもなく、安心してこの世の中を渡っていけるのは、とても便利なことだ。およそ世の中に、何がうまい商売かといって、税金を払って政府の保護を買うほど安いものはない。」

現在の税負担は当時よりも高まっていることと思いますが、一理ある言葉だと思います。

私も、日本で教育を受けることができたこと、鉄砲を持たずに夜道を歩くことができること、自分のやる気次第で法律を守って自由に事業をできること、多くの素晴らしい日本人と接することができること、など日本という国への感謝は言葉では表せません。

そういった環境を提供してくれたのは、我々の先輩方が税金によって準備してくれたからに他なりません。

最近の政治の混乱等を見て、「だから税金を払いたくない」とおっしゃる方がいますが、政治家は我々が選んだのですから、そのことと混同してはいけないと思います。

税金を払って、選挙で意思を表明して、政治家や官僚、公務員が間違った方向に行かないように対話し、意見を言う。税金制度が不満なら、税金に代わる対案を用意し、それをもっともっと国に言っていく。それでもダメなら、自分で政治に直接参加するのが筋でしょう。

税金という制度は、日本が国民の資金で成り立っている国民の国であることを意味しています。つまり、税金は、日本をよりよくするためにみんなでお金を払って責任をもって一緒に考えましょう、という制度なのです。

しかも、法人税や所得税は国民が自分で計算するという制度になっています。国が国民の高い品格に信頼をおいている素晴らしい制度だと思います。

悪事を働こうとする親を見て、背中に背負われた子供が「お天道様が見てるよ」と注意した言葉がありましたが、国はその無垢な子供の良心と同質なものを日本国民に見出しているお天道様と言えるでしょう。その期待に我々は応えなければいけません。

税理士の仕事を脱税補助だと考えている方がいますが、税理士の仕事は税法に詳しくない国民の皆様が税法を知らないことによる損失をこうむらないように、中立な立場で税法に則った正しい納税を行えるようにサポートすることになります。

税金は私財への国家権力の執行になりますので、税法として厳格に規定されています。税法は公平という概念を大事にして、緻密に頭のいい方々が集まって作られているので、ちゃんと適用すれば、不相応の負担にならないように配慮がされています。

従いまして、法律に則った正しい納税を行うことが、耐えられない負担になるということは、お金を普通に管理していればそれほど生じることはないと思います。

税金ですごい大損をしている人は、自ら間違った計算をして多額に納税してしまった人、意識的に脱税して税務調査で多額の罰金を科せられた人、全く何も知らずに突然の税務調査で多額の納税と罰金を指摘された人、税金が社会を支えていることを全く理解していない人、に大別されると思いますので、それだけは法治国家で高い品格の方が多い日本で生きていく上で最低限避けたいところです。

 

 

日本版IFRS?(平成25年6月)

金融庁などは日本版のIFRSの導入を検討しているらしいです。

会計の覇権をめぐって、日本は難しい立ち位置になっているようですね。

日本はやはり国際的に主導権を採れない立場なのでしょうか?

法人税の問題も最近クローズアップされてきましたが、早めに日本が世界を主導していかないと、結局欧米がうまい汁を吸い上げる仕組みにもっていってしまうことでしょう。

日本は世界全体を配慮できる資質を持っていると思うので、前面には出なくてもいいので、裏から世界を調和の方向に導く役割を果たしてほしいものですね。

 

 

中谷彰宏氏の本から学ぶこと(平成22年5月)

ふと中谷彰宏氏の本を手にとったのですが、その中で次のようなくだりがありました。

 

過去5年間にさかのぼるので、儲かっていても、税務申告の記録をきちんと残していないところは、税務署が来た時点でつぶれます。

儲かっていないところはつぶれませんが、儲かっているところは確実につぶれます。

それだけ利益が出ていますから、過去5年分なんて払えません。

年間500万円の収入が5年間続いて、ちゃんと税金を払っていなかったら「2500万円の半分、1250万円の税金を払ってください」という形で5年目にいきなり来ます。

これでつぶれるお店はいっぱいあります。

「なぜあのお店はあんなに流行っているのにつぶれたのか」という時は、税理士代をケチったからです。

 

このような悲劇を避けるためにも、税理士を顧問として迎え入れることをお勧めします。

その際は、佐々税理士事務所をよろしくお願いいたします。顧問料を絶対に意味のあるものにします。

 

 

円滑化法適用の中小企業 再生できず倒産急増(平成24年7月)

中小企業の資金繰りをサポートするために創設された中小企業金融円滑化法が平成25年3月末で期限を迎えることに伴い、金融機関が中小企業への対応を少しずつ変えているために倒産が増加しているというニュースがありました。

中小企業の対応としましては、借入依存の体質を早めに抜け出していく必要があります。

そのために、まず獲得したいのが、利益です。

借入金の返済をしていると利益が生じないうちは、手元資金は増加しませんので、いつも資金繰りのことを考えていなければいけません。

これでは社長の思考が資金繰りに多くの時間を取られ、本業に力を100%投じることができないため、経営にも悪影響です。

従いまして、今、毎月、利益が出ていない中小企業の場合には、まず、利益がどうやれば出るかを考えてみる必要があります。

なぜ、利益が出ないのだろうか?

売上を伸ばすのがいいのか?

外注費を削減するのがいいのか?

広告宣伝を強化するのがいいのか?

地域を限定した営業を展開して利益率を高めるのがいいのか?

運送コストを抑制するために地域別に運送会社を選択するのがいいのか?

店舗販売からネット販売に軸足を移す決断が必要なのか?

など、問題を見つけて、そこに対処する作戦を考えることで利益をつくる必要があります。

一部の恵まれた事業を除いて、利益は自然と出るものではなく、社長がつくり出すものと考えて下さい。

利益をつくり出すために、数字の情報を最大限に活用して下さい。数字は社長が考えているよりも多くのものを語ってくれますし、教えてもくれます。数字とのコミュニケーション力を上げることで、社長の経営力を更にアップしていただき、円滑化法の期限切れを乗り越え、力強く発展して下さい。

中小企業は日本の未来です。私も零細事業者です。一緒に頑張りましょう。 

 

 

起業の壁低く(平成24年6月)

シェアハウスやコワーキングスペースの広がりと、ITの普及により、開業資金が昔程必要なくなっているそうです。

現在は500万円未満で事業を開始する人が20年前に比べて倍に増加しているとのことです。

これは、日本にとってもいい傾向だと思います。

若い方がどんどん起業して自分のアイデアで勝負するというのは、社会を活性化するでしょう。

また、事業を開始したら、税理士をパートナーにしていただけると、嬉しいです。

当事務所では、シェアハウスの皆さんが合同でご依頼いただけたら、特別割引をさせていただきます。

お気軽にご依頼下さい。

 

 

大手銀が法人税納付を再開(平成24年5月)

これはバブルの後処理で大手銀行には税務上、多額の繰越欠損金が生じていたため、しばらくは利益を計上しても繰越欠損金と相殺され課税所得が出なかったということです。

このニュースでは「過剰な税優遇」というありますが、決して過剰な税優遇ではありません。

一般企業においても前期100万円の赤字、当期100万円の黒字だったら通期でみて損益ゼロですから、担税力は無いとみるのが普通です。大手銀行では金額が大きいですが、根本は一緒です。

日本では繰越欠損金の繰越期間は9年ですが、もっと長く繰り越せる国が多くあります。

そもそも会社はゴーイングコンサーンなわけで、事業年度を設けているのは管理上の要請であると言えるでしょう。であれば、担税力は通期の所得で見るのが妥当だと思います。

むしろ、問題は24年税制改正で導入された、大企業においては所得金額の80%までしか繰越欠損金の控除を認めないという規定です。これは所得を担税力と見る法人税の根本原則に反しています。こんな規定が本法に入ってしまったことに危険すら感じます。

このように税制は理念よりも政策面に重点をおいて改正されることが多いですが、国民には分かりにくく知らぬ間に改正されているケースが多いでしょう。

このあたりをしっかり国民の代表が対応しないと、結局は理念なく、国の思いのままに税金を取られてしまいます。

 

 

社外取締役について(平成24年4月)

(記事)

コーポレートガバナンスの強化が求めれれている。議論の焦点は社外取締役の設置義務化だ。(中略)形を優先するのが今の風潮だが、それでは何ら問題解決にならないことを、立法者は認識すべきである。

(概観)

社外取締役によるガバナンスの強化は一つの方向性であるとは思います。ただ、社外取締役の人選を第三者機関等が担当しなければ、企業トップに強力な発言を行うことができる人が選ばれることはないと思います。

個人的には、公認会計士のプロの目に大きな期待をしたいと思います。現在は、公認会計士は会社から報酬をもらっているという立場であるため、会社に本気の対応をできていないのではないでしょうか?

しかし、公認会計士の役割をよく考えると、彼らの仕事は株式市場、債権者、株主の番人であるわけですから、会社が彼らに払う費用は、株主や債権者が払っていると言ってもいいと思います。ここのところを会社経営者は分かっているのでしょうか?

これをはっきるさせるためにも、本来の会社の所有者である株主が公認会計士に監査を依頼するという契約の形にして、経営者はその株主の意思を受けて会社財産から監査報酬の支払いをさせられるという形にしてはどうでしょうか?

そうすることで、公認会計士はより厳しくプロの目をもって会社経営者と対峙してくれるのではないかと思います。また、会社が公認会計士を変える時は、株主への詳細な説明を行い、過半数の賛成を得ることが必要などとします。更に公認会計士から株主への直接の説明会が年1回実施され、どのように厳しく経営者の行った取引について追求したかを報告します。ここでの追及が的を得ていないと、株主の意思により変更させられることもあります。

こういう形にすることで、公認会計士の独立性を強化し、会社経営者のガバナンスにプレッシャーを与えることができます。私が知る限り、公認会計士は非常に優秀な人が多いです。彼らの頭脳を最大限に引き出せる枠組みにすることが日本の市場の信頼回復に役立つものと考えます。

 

 

フランフランのバルスが香港に本社移転(平成24年2月)

(記事)

雑貨店「フランフラン」を運営するバルスは4月、香港に本社を移転する。

(概観)

アジアを攻めるためのベストな本社所在地を検討した結果なのでしょう。そのひとつに香港が日本よりも法人税が軽いというのがあるとのこと。

経営者はグローバル化が進むにつれて常に利益と倫理のせめぎ合いのが生じているのかもしれません。

儲けたいが日本で税金は納めるべきなのではないか?

儲けたいが日本での雇用は守るべきなのではないか?

でも、利益を取らないと株主がだまっていない。

経営者は様々なことと闘いながら今日も決断を繰り返しています。

 

 

イスラム金融の新商品について(平成24年1月)

(記事)

物品取引を介在させることで、利子の受け払いを禁じるイスラム教義に違反しないようにした。(略)今回販売する商品は、融資先から銀行が形式的にパーム油を購入・売却する形をとる。

 

(概観)

イスラム教では利子の受け払いを禁じているため、それに対応するためにこのような商品が必要になるわけです。

これは税務上、どう考えるのか?国内法、租税条約ではどう対応するのか?

例えば、海外のイスラム教圏の法人に日本法人が対価を支払ったことを考えてみると、物の売買であれば、原則的には日本における源泉所得税の問題は生じませんが、実際は利子だと明言しているわけですから、実質課税の観点からは利子として源泉する必要があるケースも想定できます。

 

 

ユーロ危機の効果的な対処法について(平成24年1月)

(記事)

ユーロ圏の危機の効果的な対処法は徴税の権限を持ち、ユーロ圏全体に資源を配分する強力な中央財政当局の創設だ。言うまでもなく 、これは実現しないだろう。

 

(概観)

これはユーロ危機についてのフィナンシャルタイムズの記事の一部です。

これには考えさせられます。日本もグローバル化の渦中にあるので、単なるユーロ圏の話として聞き流すことができませんでした。もう国という単位を尊重しつつ、世界という単位で物事を発想する時代に突入しています。

そう考えると、この記事のユーロでの徴税権の統一という発想は、世界全体単位で考える時が来るのではないでしょうか?

飽食な国がある一方で、どこかでは飢餓で子供が死んでいることに理不尽を感じている人はたくさんいます。これは寄付だけでは解決しないでしょう。

全世界的な徴税体制による所得の再分配をすることで、子どもたちを助けられるのであれば、その方が正義ではないだろうか。会社がどの国に会社をおいても税金の取り合いも生じない。個人がどこの国に住んでも税金の取り合いも生じない。理想ではないだろうか?

国境という目に見えない壁は相当高いことは議論するまでもありません。

しかし、これから人類は調和を目指すのか、対立を目指すのかという問いならば、みんな調和のとれた平和を目指すことに何の迷いもないはずではないか。

そのための最善を考えていきたいものです。

 

 

保証金代預託契約に注目!(平成24年1月)

(記事)

洋風居酒屋「KICHIRI」を運営するきちりは、店舗を借りる際に差し入れる保証金の流動化に乗り出した。金融機関が代わりに現金を不動産業者に差し入れる「保証金代預託契約」を導入し、保証金を7割圧縮する。

 

(概観)

テナントは店舗を借りる際に多額の保証金を差し入れることになります。これにより、テナントは一時にキャッシュアウトが生じ、キャッシュフローの悪化を招くことに加え、長期間にわたり資産として固定されることにより、ROAなどの指標にも悪影響を及ぼしていると、きちりの財務担当又は金融機関が考えたのがこの商品の発端でしょう。

この商品は、テナントにとっては非常にメリットのある商品なのではないかと推察されます。

いわゆる資産の流動化商品であり、これが新鮮な商品であることに少し驚きも憶えますが、売掛金等の短期債権の流動化に比べ、長期固定の債権の流動化であるため企業としてのニーズは大きいのではないかと思います。

ただし、企業の信用力に応じた手数料を金融機関に徴収されることになるでしょうから、信用が低い企業はトータルキャッシュアウトで考えれば相当不利になる可能性がありますので、注意が必要です。

 

 

上場企業の減価償却 定額法適用相次ぐ(平成24年1月)

上場企業が有形固定資産の減価償却方法を定率法から定額法に切り替えたり、定額法の範囲を広げたりする事例が相次いでいるそうです。

その理由は

①IFRSが国内外で会計処理の方法を統一することを求めている

②欧米では定額法が多い

③費用負担を均等にするのが合理的など

であるようです。

上場企業ではグローバル競争で生き残るために外資導入の視点が欠かせないため、IFRS適用を期に耐用年数や償却方法を見直す動きがあるということでしょう。

さて、中小企業については、減価償却(資産)で考えるべきものの一例は次のようなことでしょう。

①会計基準は合理的な耐用年数の見積もりによる償却を前提としているが日本の企業は税法上の耐用年数省令によっているケースが多い

②会計上の償却額が税務上の償却額を超える場合には、その超える額は税務上損金に算入されない

③この差額は税効果会計上、一時差異となり税効果の対象となる

④会計上の償却額が税務上の償却額よりも少ない場合には、その少ない金額は税務上考慮されない。これは法人税が減価償却について損金経理を要求していることによる

⑤中小企業会計基準では減価償却は規則的に実行することを要求している

⑥キャッシュフローを考える際には、減価償却費はキャッシュアウトがない費用項目である(購入時に一気にキャッシュアウトしているから)

⑦少額、一括、少額特例の適用を考える

⑧100万円以上の減価償却資産を購入した場合には、消費税法上調整対象固定資産になる場合があり、課税事業者を選択しているときなどは注意が必要である

⑨法定償却方法以外の減価償却方法を選定したいときには、税務署に届出書を提出する必要がある

⑩定率法は早期に費用計上したい方、定額法は均等に費用計上したい方にむいている など

その他、減価償却資産の売却等に及ぶと交換特例、グループ法人税制など検討項目は多岐にわたりますので、減価償却資産の購入、売却をご検討の際は、事前に税理士にご相談することをお勧めします。

 

 

リリーフ経営者(平成24年9月)

中小企業では様々な理由で、一時的に外部からプロの経営者を招き入れたいことがあることでしょう。

そういった需要に応えるサービスを「日本中継ぎ経営者協会」が展開しているそうです。

素晴らしい中小企業が後継者不在のため廃業してしまうというのは、日本にとっても大きなダメージです。

このようなサービスの利用を考えてみてはいかがでしょうか?

 

 

内部統制制度について(平成22年4月)

エンロンに端を発した企業監視への姿勢が日本に波及してきたわけですけども、日本の企業の倫理観、もっと言えば日本人の倫理観については世界の視点で見ても非常に高いレベルにあるのではないでしょうか?日本びいきの見方かもしれませんが、法令遵守への意識、納税意識にしても日本企業は非常に高いレベルにあると思います。利益だけもうければいいんだという考え方ではいけない、企業は社会の公器であるという考え方は、現在でこそ社会的責任などと言って脚光を浴びていますが、歴史ある日本企業では昔からごくごく当たり前の発想だったと思います。

その日本で米国と同じような内部統制制度を導入するということに、私も違和感を憶えています。これによる上場企業の疲弊は少なくないと思います。

最近では役員報酬を個別で記載させるとかという話が出てきたりしてますが、日本企業の役員報酬は欧米のバカ高いものと根底が違います。

決して安くはないですが、不必要に高すぎないというレベルを日本人の倫理観でつくあげてきたのではないでしょうか。一部外資が入っているところは発想が違うとは思いますが、それだけをターゲットにしているとは思えません。

グローバル化に晒される日本企業に、どれだけ国家としてバックアップできるか。日本企業が海外で優位を高めて行く施策を官民両サイドから矢継ぎ早に出していくことが、今後の日本の発展に重要です。

 

 

初回無料相談実施

初回の相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

048-989-3478

ごあいさつ

税理士 佐々剛敏
好きなスポーツ
  • 野球
  • サッカー
  • テニス 
  • 釣り など
好きな食べ物
  • カレー
  • そば など